福島第一原発 裁判官が初めて敷地内を視察 東電株主代表訴訟

福島第一原発の事故をめぐり、東京電力の株主が旧経営陣に賠償を求めている裁判で、東京地方裁判所の裁判官たちが29日、福島県を訪れ原発の敷地内を視察しました。原発事故のあと、裁判官が敷地内を視察するのは初めてです。

福島第一原発を視察したのは、東京地方裁判所の朝倉佳秀裁判長ら裁判官2人と書記官、それに、原告側と被告側の弁護士などで、29日午前、福島県大熊町のJR大野駅からバスに乗って原発の敷地内に向かいました。

福島第一原発の事故をめぐって、東京電力の株主たちが旧経営陣5人に対し会社に賠償するよう求めている裁判では、震災前に津波対策が可能だったかどうかを検証するため、株主側が裁判官に現地視察を求めていました。

株主側の弁護士によりますと、視察は5時間以上にわたって行われ、1号機から6号機の建屋の状況や、重要な機器がある建物の出入り口などについて、事故の前とその後の状況を確認したということです。

東京電力によりますと原発事故のあと、裁判官が福島第一原発の敷地内を視察するのは、今回が初めてだということです。
視察のあと株主側の河合弘之弁護士は「裁判官たちは東京電力に何度も質問して、真剣に現場を見て回っていた。非常に意義がある検証で、いい判決を期待している」と話していました。