米FTC フェイスブックの情報管理体制など調査開始 米紙報道

アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは、巨大IT企業への規制を強化している、アメリカのFTC=連邦取引委員会が、IT大手、フェイスブックの情報管理の体制などに問題がないか、調査を始めたと報じました。

これは、ウォール・ストリート・ジャーナルが27日、関係者の話として伝えました。

それによりますと、FTC=連邦取引委員会は、フェイスブックの元社員の女性がアメリカ議会に提出した数千ページにおよぶ内部文書の調査に乗り出したということです。

内部文書では、ことし1月に首都ワシントンの連邦議会で起きた乱入事件について、暴力的な内容の投稿が増えているという分析がなされていたにもかかわらず、対応が間に合わなかったと明らかにするなど、アメリカメディア各社が、フェイスブックは問題のある投稿に対し、適切に対応できていなかったなどと連日、報じています。

FTCは、内部文書をもとにフェイスブックの情報管理の体制などに問題がないか、調べるということです。

FTCは、フェイスブックが最大8700万人の個人データを流出させ、データの管理を怠ったとして、おととし巨額の制裁金を科し、会社に情報管理の体制を強化するよう求めていました。

フェイスブックの内部文書 その内容は…

アメリカのメディア各社は、内部文書によってさまざまな問題が明らかになったと報じています。

このうち有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは、フェイスブックが、傘下の会社が運営する写真や動画の投稿アプリ、インスタグラムの利用が若者に与える影響について過去3年間にわたって調査し、心の健康に悪影響を与えるという結果をまとめていたと報じました。

この中で、去年3月には、自分の体型について嫌悪感を抱いた際、インスタグラムでスタイルのよい人の写真などを見ると、その傾向がさらに強まると回答した10代の女性が全体の32%に上ったという調査結果がまとまっていたとしています。

さらに、内部資料のスライドの1つには、「10代の若者はインスタグラムが不安を増長させると批判している」などと記されていたとしています。

また、ニューヨーク・タイムズは、ことし1月6日に、首都ワシントンの連邦議会で起きた乱入事件について、当日の朝から暴力的な内容の投稿が増えているというユーザーからの指摘が急増していたと内部文書をもとに報じています。

フェイスブックのエンジニアが暴力を推奨する投稿を大量に削除する対策をとったものの、フェイスブック上で活動するグループが次々と過激なグループ名に変更することはシステムの技術的な遅れで防ぐことはできなかったとしています。

さらにAP通信はフェイスブックが中東での人身売買のやり取りに使用されているとして、アメリカのIT大手アップルがおととし、自社のアプリ販売サービス「アップストア」からフェイスブックを削除すると警告していたことなどが内部文書から明らかになったと伝えています。

フェイスブックが取り締まりを強化すると約束したため、アプリの削除には至らなかったとしていますが、内部文書には「われわれの調査では、メイドとして採用された人たちが、家に閉じ込められ食事を与えられず、同意なしに他の雇用者に繰り返し売られたと苦情を言っていた」などと記されているとして、AP通信はフェイスブックが問題があったことを把握していたと指摘しています。

フェイスブック ザッカーバーグCEO 報道に反論

内部文書に基づく一連の報道について、フェイスブックのザッカーバーグCEOは25日の決算会見の場で「リークされた文書の一部だけを切り取って会社の全体像を不正確に描こうとしている」などと反論しています。

また、FTC=連邦取引委員会が内部文書の調査に乗り出したと伝えられたことについて、フェイスブックは、ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し「我々は常に規制当局からの質問に答える準備があり、引き続き政府の調査に協力していく」と答えたということです。