地上から浮く“ホバーバイク”販売へ 東京のベンチャー企業

東京のベンチャー企業が、ドローンのように地上から浮いて移動するバイク型の乗り物「ホバーバイク」の販売を始めることになり、26日に車両が公開されました。

東京のベンチャー企業は、4年前から地上から浮き上がる「ホバーバイク」と呼ばれる車両を開発しています。

会社では26日から注文の受け付けを始めるのに合わせ、静岡県のレース場で車両の動く様子を公開しました。

全長およそ3.7メートルある車両は、前後に6枚あるプロペラを回し、モーターで回転を制御しながら浮き上がる仕組みです。

エンジンをかけると、車体がその場で3メートルほど浮き上がり、時速30キロの速さで8の字を描くように空中を移動していました。

価格は1台7770万円で、会社によりますとホバーバイクを量産して販売するのは国内では初めてではないかということです。

今回公開されたホバーバイクは、現状では公道を走行することはできませんが、開発した会社では、山梨県と協定を結んで実証実験を行い、災害時など活用する機会を増やしていきたいとしています。

開発した「A.L.I. Technologies」の片野大輔社長は「比較的手軽に乗ってもらえることを重視して開発した。認知度をあげ、日本発の産業として広げていきたい」と話していました。

「空飛ぶクルマ」国内外で開発競争

ホバーバイクやいわゆる「空飛ぶクルマ」など地上から浮く次世代の乗り物をめぐっては交通渋滞の解消や離島や過疎地での移動手段の確保につながることから、未来の交通システムとして注目されています。

国内外で開発競争が激しくなっていて、トヨタ自動車の出身者などが創業したベンチャー企業「SkyDrive」が有人での飛行試験を行っているほか、トヨタ自動車が空飛ぶタクシーの開発を手がけるアメリカのベンチャー企業に出資し、機体の量産化技術などで協力しています。

また、ホンダも先月「eVTOL」と呼ばれる機体の開発を発表し、ビジネスジェットの事業で得たノウハウを組み合わせ、400キロの航続距離を実現する計画です。

このほか、ドイツのベンチャー企業「ボロコプター」が、シンガポールで空飛ぶタクシーの試験飛行を行うなど、世界各国で参入が相次いでいます。

政府もこうした動きを後押ししていて、2023年の実用化に向けて、機体の安全基準や操縦者の技能の基準など制度の整備を進め、2025年に開かれる大阪・関西万博で、空飛ぶクルマを活用することを目指しています。