社会

沖縄 魚の大量死も「軽石」影響 四国~本州にも近づくおそれ

小笠原諸島の海底火山の噴火で沖縄本島周辺には、25日も大量の軽石が漂っています。

北部の漁港の生けすで、サバの仲間200匹余りが死んでいるのが見つかりました。地元の漁協は魚が軽石をエサと間違えて飲み込んだのが原因とみられるとしています。

(動画は37秒。軽石の流れ着いた各地の様子です。データ放送ではご覧になれません)。

軽石が原因か 生けすの魚が大量死

25日午前、沖縄県国頭村の辺土名漁港のすぐ沖に設置された生けすで、魚が死んで浮いているのを国頭漁業協同組合が確認しました。

魚は、地元で「グルクマ」と呼ばれる体長が40センチほどのサバの仲間で、東京へ出荷する前に生けすで育てていたおよそ300匹のうち、200匹余りが死んでいたということです。

漁港には、小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場でことし8月に発生した噴火で出た軽石が漂着していて、生けすの中にも入り込んでいたということです。
魚の体の中から細かい軽石が見つかったということで、組合は、魚がエサと間違えて軽石を飲み込んだのが原因とみられるとしています。

国頭漁業協同組合の村田佳久組合長は、「漁港に押し寄せる軽石のせいですでに1週間ぐらい漁に出ることができず、大変な状態になっているが、生けすの魚も出荷できなくなった。この状況がいつまで続くか心配だ」と話していました。

沖縄本島周辺には大量の軽石が漂流 一部は海岸に漂着

25日、NHKが上空からヘリコプターで取材したところ、沖縄本島周辺の広い範囲で大量の軽石が漂流し、一部は海岸に流れ着いている様子が見られました。

地図にある1~7の地点の画像を以下に掲載しています。

1.国頭村

国頭村の辺土名漁港です。港の中に大量の軽石が流れ込み、上空から見るとセメントを流し込んだように海面が灰色になっていました。
漁港のすぐ外側では、大量の軽石が生けすを取り囲み、一部は生けすの中に入り込んでいます。複数の魚が浮いている生けすもありました。
漁船を陸に揚げる漁港のスロープでは、積もった軽石を重機を使って取り除く作業が続けられていました。

2.大宜味村

大宜味村です。軽石は海岸から少し離れた海上に帯状に漂っていて、一部は海岸に漂着していました。

3.名護市

名護市の沖合です。軽石が広い範囲で幾重にも帯状に漂っていて、一部の海岸を完全に覆っています。

4.今帰仁村 古宇利島

今帰仁村 古宇利島の沖合では、漂う軽石の間を船が航行していました。

5.本部町

本部町沖合では青い海の上を大量の軽石が漂っていました。
軽石は海岸にも大量に打ち上げられていました。

6.うるま市伊計島

沖縄本島の東側にあるうるま市伊計島です。海岸では横一列に軽石が連なっていました。

7.うるま市宮城島

宮城島のビーチにも流れ着いていました。

県 状況の把握を進める 処理方法を検討へ

沖縄県は、漁港や海岸に漂着している大量の軽石について、現場に職員を派遣するなどして状況の把握を進めています。

また、処理方法についても、海岸に流れ着いたゴミなどの処理の際に活用できる国の補助金制度が利用できないか国に問い合わせるとともに、市町村とも連携して検討していくことにしています。

軽石は小笠原諸島の海底火山噴火で噴出

軽石は小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場でことし8月に発生した噴火で噴出されたものです。専門家のグループは噴出したマグマの量などの分析から、明治以降の国内の火山噴火としては最大クラスの規模だったという研究結果を発表しました。専門家は、今後も続くおそれがあると指摘しています。

小笠原諸島の硫黄島の南にある海底火山、福徳岡ノ場は、8月13日に規模の大きな噴火が発生し、大量の噴出物によって2つの島ができました。

産業技術総合研究所などの研究グループは、気象衛星「ひまわり」や、300キロほど離れた父島からの観測などを基に噴火規模を分析したところ、噴煙の高さは1万6000メートルから1万9000メートルに達し、マグマの噴出量は、およそ3億トンから10億トンとみられるということです。

このため研究グループは、今回の噴火の規模は明治以降の国内の火山噴火としては、桜島で1914年(大正3年)に発生した「大正の大噴火」に次ぐもので、最大クラスだったとしています。

噴火に伴って出た大量の軽石は海流の影響で西へ移動し、噴火から2か月ほどたった10月上旬以降、沖縄県や鹿児島県の奄美地方などに次々と漂着し、船の航行に支障が出ています。

来月は四国や本州にも? 専門家がシミュレーション

この軽石は今後どのように広がっていくのか。

JAMSTEC=海洋研究開発機構の美山透主任研究員は黒潮など海面付近の海流予測をもとに福徳岡ノ場から噴出した軽石がどのように漂流するのかシミュレーションを行いました。
8月の大規模な噴火のあと、沖縄や奄美に流れ着いた軽石は時計回りに旋回し、11月上旬にかけて、四国付近の沖合まで進むとみられています。
その後も黒潮に乗って軽石は流れ続け、11月中旬には四国と紀伊半島の間の紀伊水道の沖合に達するとみられます。
そして、11月の末ごろにかけて、軽石の一部は日本の南を大きく蛇行したあと、再び東海道沖に北上して関東など、本州の南岸にかなり近づくと予想されています。

海洋研究開発機構の美山透主任研究員は「今の時期は黒潮の影響で大きく蛇行し、東海や伊豆諸島まで軽石が流れる可能性がある。まだしばらくは軽石の漂流が続くとみられ注意してほしい」としています。

最新の主要ニュース7本

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

特集

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

News Up

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

スペシャルコンテンツ

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

ソーシャルランキング

一覧

この2時間のツイートが多い記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

アクセスランキング

一覧

この24時間に多く読まれている記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。