米軍 “音速の5倍以上”極超音速兵器の開発急ぐ 中国を念頭

アメリカ軍は音速の5倍以上の速さで飛行し、迎撃がより難しいとされる「極超音速兵器」の実験を相次いで行い、極超音速ミサイルの技術を急速に向上させる中国の動きを念頭に開発を急いでいます。

発表によりますと実験は、アメリカ海軍と陸軍が20日、バージニア州の施設で行い、ロケットを発射して、高度な極超音速技術などの実証に成功したとしています。

そのうえで実験は極超音速ミサイルの開発にとって「重要なステップだ」としたうえで、2020年代の前半から半ばまでに実戦配備を目指すとしています。

一方、アメリカのメディアは、21日にアラスカ州で行われた極超音速兵器の別の実験では、装置の故障でロケットを打ち上げられず、失敗したと伝えています。

極超音速兵器は音速の5倍以上の速さで飛行し、軌道を変えながら飛ぶことができるため、迎撃がより難しいとされていて、中国やロシアなども開発を進めています。

中でも中国は、ことしの7月と8月に、核弾頭の搭載が可能な極超音速ミサイルをロケットに搭載し、宇宙空間から滑空させる実験を行ったことがイギリスのメディアに報道されるなど、急速に技術を向上させていることをうかがわせていて、アメリカ政府は、こうした中国の動きを念頭に開発を急いでいます。

ロシアも極超音速兵器の開発に力

ロシアでは、アメリカのミサイル防衛システムも突破できるとされる「極超音速兵器」の開発に力を入れてきました。

プーチン大統領が、2018年3月に行った、内政や外交の基本方針を示す年次教書演説の中で、極超音速兵器の開発を初めて公表。

そして、同じ年の12月に、音速の20倍「マッハ20」に達するとされる極超音速兵器「アバンガルド」の発射実験に成功したと発表していました。

また、去年10月、海上発射型の極超音速兵器「ツィルコン」の発射実験を行い、成功したとしていて、今月4日には、ロシア国防省が、潜水艦から「ツィルコン」を発射したとする映像を公開しています。