指をかざすだけ ワクチン接種を証明 日立などがシステム開発

新型コロナウイルスのワクチン接種の記録を、指をかざすだけで確認できるシステムが新たに開発され、開発したグループでは、イベント会場などでの活用に向けて実用化を目指すとしています。

このシステムは、日立製作所と鹿島建設、それに九州大学などで作るグループが開発しました。

システムではまず、スマートフォンの専用アプリを使い、スマホで撮影したワクチンの「接種済証」を登録したあと、専用の機械で、指の静脈の情報を読み取り登録します。

登録された2つの情報は、ひも付けて暗号化したうえでサーバーに保管され、その後は、センサーを搭載した専用端末に指をかざすだけで、ワクチンを接種したことが簡単に確認できる仕組みです。

このシステムは、検査の陰性証明にも活用できるということです。

紙の証明書を持ち歩かなくてもワクチン接種を証明できることから、開発したグループでは、大勢の人が集まる場所で、接種記録の確認などにかかる時間や手間を短縮できるとしています。

今後、オフィスや建設現場で実証実験を進め、将来的には、大規模なイベント会場やホテルなどでの活用に向けて実用化を目指すということです。

鹿島建設デジタル推進室の真下英邦室長は「紙の証明書のように、偽造や持ち忘れの心配がなく、手ぶらで確認ができる。Go Toトラベル事業などさまざまなケースに応用できる」と話しています。