ロシア 新型コロナの死者数が過去最多に ワクチン接種進まず

新型コロナウイルスの感染が再び広がっているロシアでは、1日の死者数が1015人とこれまでで最も多くなる一方、ワクチンの接種は進んでおらず、国内各地で接種率を上げる取り組みが強化されています。

ロシアではこのところ新型コロナウイルスの1日当たりの感染者が3万人以上の日が続き、19日には1日当たりの死者としてはこれまでで最も多い1015人が亡くなり、医療体制への影響も懸念されています。

こうした状況でも、政府が承認している国産ワクチンの接種は進んでおらず、18日の時点で接種を済ませた人は全人口の32%にとどまっています。

このため各地で接種率を上げる取り組みが強化されており、第2の都市サンクトペテルブルクでは、市当局が11月1日以降、イベントへの参加や映画館などへの入場の際に、ワクチン接種などの証明の提示を義務づける方針を明らかにしたほか、首都モスクワでは、経済団体が、接種を受けた市民の中から抽せんを行い、当せん者にはアパートの一室が贈られると発表しました。

ロシア政府も危機感を強めていて、19日に開かれた対策会議でゴリコワ副首相が今月30日から9日間を全土で休業日とすることを提案するなど、感染の拡大に歯止めをかける対応に追われています。