日本ハム斎藤佑樹「苦しかったがよい経験」今季で引退【全文】

プロ野球、日本ハムで今シーズンかぎりで引退する斎藤佑樹投手が記者会見を開き「基本的にずっと苦しかったが、よい経験をさせてもらった。高校3年生のあの夏の甲子園から長い間見守っていただき、本当にありがとうございました」とファンへの感謝のことばを述べました。

斎藤投手は、17日、札幌ドームで行われるオリックス戦で、中継ぎとして最後の登板に臨むのを前に記者会見を開き、引退を決断したことについて「去年、ひじを痛めたがチャンスをもらえた。今シーズン、結果が出なければと思っていた」と話しました。

プロ11年の現役生活については「基本的にずっと苦しかったが、それも今思えば、僕にとってはよい経験をさせてもらったなと思っている」と振り返りました。

また、最も印象に残っている試合としては、平成24年の西武との開幕戦をあげて「開幕投手として、栗山監督から指名してもらって、そこで完投勝利できたことはうれしかった」と話しました。

そして、ファンへのことばとしては「ファイターズに来てから11年間、もっと言えば、高校3年生のあの夏の甲子園から約15年間、斎藤佑樹という野球選手を長い間見守っていただき、本当にありがとうございました」と話しました。
33歳の斎藤投手は、平成18年に早稲田実業のエースとして出場した夏の全国高校野球で、チームを優勝に導くとともに、マウンド上でハンドタオルで汗を拭う姿が大きな話題となり「ハンカチ王子」の愛称で一躍注目を集めるようになりました。

平成23年に早稲田大学からドラフト1位で入団し、1年目のシーズンは6勝をあげて2年目は開幕投手に抜てきされるなど投手陣の柱になることが期待されていましたが、右肩のけがの影響もあって、プロ11年の成績は15勝26敗、防御率4.34にとどまり、今月1日に引退を表明しました。

引退会見 全文

斎藤
「今シーズンをもって引退することを決断いたしました。プロ野球生活11年間、長い間、温かいご声援をありがとうございました」

-最後の登板の日の心境は
「長いようで、11年間はとても短く感じましたし、きょうが本当に最後なんだというのが信じられない感じなんですけど、この日を準備していただいて、本当に感謝しています」

-引退を決断した時期、理由は
「去年、この時期にひじを痛めて、そこから2021年のシーズンでまたチャンスをいただけるということで、今シーズン結果が出なければと思っていたんですけど、そこからですね」

-引退を決める上で相談した人は
「相談は…、基本的にはしていないんですけど、自分1人で決めました」

-自分の中で迷いは
「迷いがないと言えばうそになりますけど、最後はしっかりと決断ができました」

-家族にはどのように伝えたのか
「ことしで辞めますとシンプルに伝えました」

-どんな言葉が返ってきたのか
「よく頑張ったということと、『ここまで面倒見てくれたファイターズに感謝だね』と、言葉をいただきました」

いちばんうれしかったシーン 2012年開幕投手で完投勝利

-引退表明をしたあとは、同じ世代の戦友から続々とメッセージがあった。振り返って、仲間はどんな存在だったのか
「同世代の活躍はとても刺激になりましたし、僕の頑張る原動力にもなったので、いま現役でまだまだ頑張っている選手には、これからも、もっともっと頑張ってほしいですし、コメントをくれたのはとてもうれしかったです」

-プロ入り後は、けがにも悩まされた。日本ハムの仲間と過ごした時間はどうだったのか
「チームメート、選手、監督、コーチはもちろん、スタッフの方も含めて、本当ファイターズにはいい人ばっかりいたので、いまこの幸せな気持ちでいられるのも皆さんのおかげだなと感じますし、他の球団に行ったことがないのでわからないんですけど、ファイターズでプレーができて、本当によかったなと感じています」

ーいちばんうれしかったシーン、苦しかったシーンは何か
「うれしかったシーンはたくさんあるんですけど、やっぱり2012年の開幕投手を栗山監督から指名してもらって、そこで完投勝利できたことです。苦しかったことで言えば、基本的には…苦しかったです。それも、いま思えば、たくさんの人に迷惑はかけましたけど、僕にとってはいい経験をさせてもらったなと思います」

-野球人、斎藤佑樹にいちばん影響を与えた人は誰か
「いちばんは決めづらいんですけど、たくさんありましたね。いちばんというのは、いまはちょっと言えないです」

退任発表した栗山監督へ

-同じタイミングで栗山監督が退任を発表した。監督への思いは
「栗山監督にはたくさん迷惑をかけましたし、たくさん面倒も見てもらいましたし、その中で叱られたことも、もちろんほめられたこともありますし、プロ野球選手生活でたくさんのことを教えてもらったので、感謝してもしきれないぐらいです。ちょっと言葉がまとまらないですが、そのぐらい尊敬できる方だなと思います」

-斎藤投手が苦しい時期も監督が気にかけてくれた。感じるものはあったのか
「栗山監督に会うたびにかけられる言葉っていうのは、一言一言に重みがありましたし、その一言一言が僕にとって、とても前に進むために必要な言葉でした」

-いま自分自身に声をかけるとしたら、どんなことばをかけたいか
「難しいですね…。自分自身に声をかけるとしたら『休んでいる暇はないぞ。この先もファイターズに、または野球界に対してちゃんと恩返しをするために、次に進みなさい』ということですかね」

-幼いころから続けてきた野球。斎藤投手にとって野球とは何なのか。
「野球をとおして、いろんな方と出会うことができましたし、野球がなければ、こんなに多くのことを経験できなかっただろうなと思います。そういった意味では、野球を通して、こんなにたくさんのすばらしい方々に出会えたんだなと感じています」

“どんな状況になっても、諦めずに”

-今後について考えていることはあるのか
「いま自分ができることと、やらなくちゃいけないことをしっかり考えて、まずはそれをしてから、次に進みたいなと思っています」

-ファンにメッセージを
「ファイターズに来てから11年間、もっと言えば高校3年生の夏の甲子園から約15年間、斎藤佑樹という野球選手を長い間、見守っていただき、本当にありがとうございました」

-野球人生の中でいちばん成長したところは何か
「先ほども話しましたが、つらいこと苦しいことばかりだったと思いますけど、その中でも、前を向き続けなければならないということは、大好きな野球だったからそれができました。どんな状況になっても、諦めずにやり続けるっていうことは大事なことなんだなと感じましたね」

-後輩たちへの思いは
「本当に誇らしい選手ばかりなので、僕からかける言葉は本当に何もないですし、ただただ、いちファイターズファンとして応援しているというところです」