抗原検査キット 購入時「医薬品」表示確認を 消費者庁呼びかけ

国から承認を受けた新型コロナウイルスの抗原検査キットの薬局での販売が始まりましたが、未承認のものと混在して販売される可能性があることから、消費者庁は、製品を選ぶ際には「医薬品」と表示されているかを必ず確認してから購入することなどを呼びかけています。

医療用の新型コロナウイルスの抗原検査キットは、これまで医療現場などに限って使用が認められていましたが、自宅などでも検査を行えるようにするため、薬局での販売が先月から特例的に認められています。

一方で、一部の薬局やネット通販では未承認の製品が「研究用」として販売されている実態があり、今回特例で認められた「医療用」のものと違って国による性能確認などが行われていません。

このため消費者庁は、薬局で製品を購入する際の注意点をまとめ、公表しました。
それによりますと、パッケージを確認して「体外診断用医薬品」と表示された製品を選び、必ず薬剤師の確認を受けてから購入するよう呼びかけています。

また、感染が疑われる場合には医療機関を必ず受診することも求めています。

消費者庁によりますと、全国の消費生活センターなどには
▽市販のキットで陰性だったにもかかわらず医療機関で感染していると診断された
▽パッケージに必要な器具がそろっていなかった
などといった苦情や相談が先月末までにおよそ80件寄せられていて、悪質な未承認の製品の監視を強化していくことにしています。