東京都議会 新型コロナ対策 総額3490億円の補正予算成立

東京都議会で、感染の再拡大に備えた医療提供体制の確保や、3回目のワクチン接種の方法を検討するための費用などを盛り込んだ、補正予算が成立しました。

東京都議会の定例会は最終日の13日、採決が行われ、新型コロナウイルス対策に充てる総額3490億円の補正予算案が可決・成立しました。

今回の補正予算には、感染の再拡大に備えて、臨時の医療施設も含めて患者を受け入れられるよう、医療提供体制を確保する費用が盛り込まれていて、都は、災害級の感染状況にも対応できるよう、年度末までの予算を措置したとしています。

また、3回目のワクチン接種に向けて、都の研究機関で接種方法を検討するための費用なども盛り込まれています。

このほか、13日の都議会では、4人の副知事のうち2人を交代することが同意されました。

多羅尾光睦副知事と梶原洋副知事が退任し、新たな副知事に黒沼靖総務局長と潮田勉財務局長が就任します。

辞職勧告決議の木下議員 一度も議会に出席せず

無免許運転などで書類送検され、2回辞職勧告が決議された木下富美子都議会議員は、今の定例会の会期中に見解を明らかにするよう都議会から求められていましたが、最終日の13日も体調不良を理由に欠席しました。

木下議員は、ことし7月の都議会議員選挙の期間中に無免許運転で交通事故を起こしたなどとして書類送検され、これまでに2回、都議会から辞職勧告を決議されています。

木下議員は当選後、一度も議会に出席しておらず、今の定例会の会期中に議長室を訪れて見解を明らかにするよう、都議会から求められていました。

定例会は13日が最終日でしたが、木下議員は体調不良を理由に欠席し、姿を見せませんでした。

一方、木下議員が所属していた都民ファーストの会や立憲民主党が提出した議案で、2回連続で定例会をすべて欠席した議員の報酬を半分にするなどとした条例案は、継続審査となることが決まりました。

欠席した議員の報酬をめぐる議論は、今後、各会派で立ち上げた「都議会のあり方検討会」で進められることになります。

小池知事は、木下議員が定例会の最終日の13日も欠席したことについて、記者団に対し、「そもそも議会から召喚状が出るという状況を、彼女はどう理解してるのか、そのことを本人もしっかりと改めて客観視すべきだ」と述べました。

ことし7月の都議会議員選挙では、最終日に小池知事本人が木下議員の事務所を激励に訪れています。

小池知事は、「応援に行ったほうも、それでは困るということだ。本人しか、もはや決めることができない」と述べました。