途上国の対中国債務増 中国の影響力増す「債務のわな」懸念も

途上国が抱える中国に対する債務の総額が、去年末時点で日本円でおよそ19兆円に上ったことが分かり、多額の債務の返済に苦しみ、中国の影響力が増すいわゆる「債務のわな」の問題が深まる懸念も強まっています。

世界銀行が11日に公表した国際債務統計によりますと、途上国が抱える中国に対する債務の総額は去年末時点で1700億ドル、日本円でおよそ19兆円に上りました。

債務の大半は、インフラ整備や鉱物資源の採掘のための融資で、債務総額は2011年の水準と比べて3倍以上に増えているということです。

このうち、アンゴラなど、サハラ砂漠より南のアフリカの国々の債務が全体の45%を占めているほか、パキスタンやスリランカ、それにインド洋の島国モルディブでも中国に対する債務が膨らんでいるとしています。

中国は、巨大経済圏構想「一帯一路」のもとで途上国への融資を増やしていて、結果として、多額の債務の返済に苦しみ、中国の影響力が増すいわゆる「債務のわな」の問題が深まる懸念も強まっています。

こうした中国の動きを警戒するアメリカのバイデン大統領はG7サミット=主要7か国首脳会議で、途上国のインフラ整備を支援するための新たな構想を主導するなどしていて、途上国支援をめぐっても米中の対立が激しくなりそうです。