台風19号 豪雨災害から2年 仮設住宅で黙とう 宮城 丸森町

台風19号による豪雨災害から2年となった宮城県丸森町では、今も仮設住宅で暮らす住民が集まり、黙とうをして犠牲者を追悼しました。

おととし10月の台風19号による豪雨で、丸森町では1000棟以上の住宅が被害を受け、今も131世帯257人がプレハブの仮設住宅での避難生活を余儀なくされています。

このうち94人が暮らす花田仮設団地の集会所では、午前10時に団地の住民などおよそ15人がサイレンに合わせて犠牲者に黙とうをささげました。

団地で息子と暮らしている78歳の女性は「会社で一緒に働いていた人が行方不明なので、早く見つかってほしい」と話していました。

団地で1人暮らしをしている78歳の女性は「仮設住宅は狭くて大変ですが、後ろを向かず頑張りたいです」と話していました。
団地には高齢者が多く、仮設住宅での生活が長くなっていることから、運動不足の解消や孤立防止につなげようと、仙台市にある支援団体が週に1度、交流会を開いています。

12日も住民たちは体操をしたり、お茶を飲みながら互いの近況を話したりしていました。

交流会を開いているNPO法人「オペレーション・ブレッシング・ジャパン」の藤本緑さんは「近所づきあいが薄れないようにと活動してきました。今後も住民の不安を和らげられるよう支援したいです」と話していました。

丸森町では町内に災害公営住宅の整備を進めていますが、入居できるのは来年4月以降になるということです。

復旧の状況 伝える取り組みも

また、丸森町の観光スポット「阿武隈ライン舟下り」では、船を操縦する船頭が訪れた観光客に当時の被害や復旧の状況を伝えました。

阿武隈川を船で下り景色を楽しむ「阿武隈ライン舟下り」は、おととしの台風19号による豪雨で川沿いの山が崩れるなどの被害を受け、一時は営業を取りやめました。
町の観光資源を守りたいと、およそ3週間後に営業を再開しましたが、新型コロナウイルスの影響もあり、観光客は豪雨災害前の5分の1ほどに減少したままです。

12日は午前10時に、船頭など3人が船着き場で町のサイレンに合わせて犠牲者に黙とうをささげました。

このあと大崎市から訪れた家族連れを乗せて船が出発しました。

あいにくの雨でしたが、およそ11キロのコースを1時間半ほどで巡りながら、船頭が当時の被害の様子や現状を説明しました。
川沿いにあった高さ2メートルほどの観音像が倒れたままになっていることや、周辺の道路が徐々に復旧してきていることを説明すると、乗客は真剣に話を聞いていました。

船頭を務めた瀧野正浩さんは「2年前に被害を受けた景色が少しずつ元の姿に戻ってきていることを知ってほしい。これからも一歩ずつ前に進んでいる丸森を発信し続けたいです」と話していました。