宇宙飛行士 若田光一さん 米の民間宇宙船で宇宙へ 来年秋ごろ

宇宙飛行士の若田光一さんが、来年秋ごろにアメリカの民間宇宙船「クルードラゴン」に搭乗して、宇宙に向かうことになりました。

これは末松文部科学大臣が、12日の記者会見で発表しました。

それによりますと、宇宙飛行士の若田光一さんは、来年秋ごろに打ち上げられるアメリカの民間宇宙船「クルードラゴン」の運用5号機に搭乗して宇宙に向かうことになりました。

若田さんは国際宇宙ステーションに乗り込み長期滞在することになっています。

末松大臣は「若田宇宙飛行士の能力が高く評価された結果であるとともに、日本の実験棟『きぼう』や、補給機の『こうのとり』の着実な運用を通じ、わが国が国際的な信頼を築き、プレゼンスを発揮していることの表れだ。すばらしい成果を上げることを期待している」と述べました。

若田さん「新型宇宙船への搭乗を光栄に思う」

若田光一さんは現在のさいたま市出身の58歳で、日本人では最も多い5回目の宇宙飛行となります。

若田さんは、九州大学大学院を修了したあと航空会社のエンジニアとして勤務し、1992年に宇宙飛行士に選抜されました。

1996年にスペースシャトルの「エンデバー」で初めての宇宙飛行を行い、その4年後の2000年には2回目の宇宙飛行でロボットアームを操作して日本人として初めて国際宇宙ステーションの建設作業に参加しました。

そして、2009年の3回目の宇宙飛行では、日本人として初めて国際宇宙ステーションにおよそ4か月半、長期滞在し、2013年には4回目となる宇宙飛行でロシアの宇宙船「ソユーズ」に搭乗して宇宙ステーションに長期滞在し、日本人としては初めて宇宙ステーションの「船長」を務めました。

これまでの宇宙での滞在日数は347日余りで、日本人では最も長い記録となっています。

また、若田さんは国際宇宙ステーションに長期滞在する各国の宇宙飛行士を管理するNASA=アメリカ航空宇宙局の部門長を日本人として初めて務めるなど、日本人宇宙飛行士の活動をリードしてきています。

現在はアメリカのNASAの施設などで搭乗に向けた準備や訓練を行っています。

「クルードラゴン」は世界で初めて運用段階に入った民間の有人宇宙船で、去年、打ち上げられた初号機に野口聡一さんが搭乗し、ことし4月、2号機に星出彰彦さんが搭乗していて、来月上旬以降に地球に帰還する予定です。

若田さんは、コメントを発表し「野口飛行士、星出飛行士に続き、3年連続となる日本人の新型宇宙船への搭乗を光栄に思います。今回は初めてとなる民間宇宙船に搭乗することになり、宇宙開発のめざましい進展と地球周辺の宇宙空間における民間企業の活躍を実感しています。コロナ禍で世界中が困難に立ち向かう中、気を引き締めて訓練に取り組みたいです」としています。