中国とインド 係争地めぐり両国の軍が会合も物別れに

中国とインドの間で国境が定まっていない地域をめぐって、両国の軍が10日会合を開きましたが、主張が対立したまま会合は物別れに終わりました。

両国は、事態の沈静化に向けて話し合いを続けていますが、緊張の緩和に向けた道筋は見えていません。

中国とインドは、大規模な軍事衝突を防ぐため暫定的な国境として「実効支配線」を協定で定めていますが、周辺では衝突が断続的に起きていて、去年6月にインド北部ラダック地方の係争地帯で起きた衝突では双方に死傷者が出ました。

その後、ことし2月には双方の軍がそろって撤退し、事態の沈静化に向けた話し合いが続けられてきました。

こうした中、10日、司令官級の会合が行われましたが、会合後の双方の発表によりますと会合は物別れに終わりました。

中国側によりますと「中国は十分に誠意を示したが、インド側が不合理で非現実的な要求を主張し、協議が難航した」と非難しています。

一方、インド側は「実効支配線周辺の状況は、現状を変更しようとする中国側の一方的な試みによるもので協定違反だ」と指摘しています。

複数のインドメディアは、国境が定まっていないインド北東部で最近も中国軍とインド軍の間でにらみあいが起きたと伝えていますが、中国側は「定期的なパトロールを行っていたところ、インド側から理不尽な妨害を受けた」としていて、こうした対立が背景にあるとみられます。

先月中旬に行われた両国の外相による会談では、双方が問題の解決に向けて前進しているという認識を示していましたが、両国の緊張の緩和に向けた道筋は見えていません。

中国外務省「インドの主張は事実に基づかない」

中国外務省の趙立堅報道官は11日の記者会見で、両国の軍による10日の会合について「インド側の主張は全く事実に基づかないものだ」と述べ、批判しました。

そのうえで「インド側は状況を見誤らず、両国でいま得られている局面を大切にしてほしい」と述べ、インド側に対し事態の緩和を呼びかけました。