カメラ需要掘り起こしへ スマホ利用者を意識した販売戦略

スマートフォンの普及などでカメラの需要が落ち込む中、メーカーの間では独自の機能や、撮影を楽しむ仕掛けづくりなど、スマホの利用者を意識した商品やサービスで、カメラ需要の掘り起こしを図ろうとしています。

このうちキヤノンは、スマホでの撮影が難しい瞬間でも手軽に撮れるデジタルカメラを開発しています。

望遠鏡のようにのぞきながら、遠くで動く被写体を片手で撮影できるものや、レンズと首が上下左右に動く卓上型で、部屋で過ごす人の表情を追尾し、自動で撮影するものを商品化しました。

一方、富士フイルムイメージングシステムズは、カメラになじみがない人に興味を持ってもらおうと、今月、都内に新たに写真店を開きました。

訪れた人たちにスタジオで、自社のカメラを使って本格的な写真撮影を有料で体験してもらい、データを提供します。

また、スマホで撮った写真を壁掛けなどに加工したり、インスタントカメラの写真をデジタルデータにしたりするサービスも行っています。

松本考司社長は「コロナ禍で在宅時間が増え、写真をデータとして残すだけでなく、楽しみ方が多様化している」と話していました。

業界団体によりますと、去年のデジタルカメラの国内の出荷台数はスマホの普及やコロナ禍での外出自粛の影響で、前の年より44%減っていますが、メーカーでは撮影の機会自体は増えていると見ていて、新たな取り組みがカメラ需要の掘り起こしにつながるか注目されます。