財務次官の寄稿“バラマキ合戦”は「私的意見」官房長官

財務省の矢野事務次官が月刊誌に、新型コロナウイルスの経済対策にまつわる政策論争を「バラマキ合戦」と批判する記事を寄稿したことについて、松野官房長官は、財政健全化に向けた一般的な政策論を、私的な意見として述べたものだという認識を示しました。

財務省の矢野事務次官は、先週発売された月刊誌「文藝春秋」に寄稿した記事で、新型コロナウイルスの経済対策にまつわる政策論争を「バラマキ合戦」と批判し、このままでは国家財政が破綻する可能性があると訴えました。

これについて松野官房長官は、午前の記者会見で「財政健全化に向けた一般的な政策論について、私的な意見として述べたものと承知している」と述べました。

そのうえで「政策の実行にあたっては、政府与党一体となって取り組むことが重要で、いろいろな議論をしたうえで、方向性が決まれば、関係者にはしっかりと協力してもらうことが重要だ」と述べました。

また、記者団が「矢野次官を交代させるのか、引き続き職責を担わせるのか」と質問したのに対し「現時点で、これ以上の答えは差し控えさせていただきたい」と述べました。