核技術を拡散 カーン博士の国葬 パキスタン

パキスタンの核実験を成功に導いた一方、核の技術を北朝鮮やイランなどに拡散させた科学者、アブドゥル・カディール・カーン博士が死去し、10日、首都のイスラマバードで国葬が行われました。

カーン博士は1998年にパキスタンの核実験を成功に導き、現地では「原爆の父」と呼ばれて国民的英雄になっています。

カーン博士は10日、85歳で死去し、首都イスラマバードでは議会などの建物に半旗が掲げられ、国内最大のファイサルモスクで国葬が行われました。

国葬には多くの市民が参列し、小学生の男子児童が「カーン博士が原爆を作ってくれたおかげで敵はパキスタンに近寄ることができなくなった」と話すなど功績をたたえる声が聞かれました。

その一方でカーン博士は北朝鮮やイランなどに核技術を提供したいわゆる「核の闇市場」に中心的に関わっていたことが2004年に発覚し、国際社会からは厳しい批判を受けていました。

カーン博士の国葬が行われたパキスタンの首都イスラマバードのモスクには、雨が降る中、多くの市民が集まりました。

そしてカーン博士のひつぎをのせた車が到着すると、警備にあたる兵士の制止を振り切って車に近づき「パキスタン万歳」などと口々に叫んでいました。

このあと祈りが始まると静寂が訪れ、参列者は目を閉じて祈っていました。