岸田首相の所信表明めぐり各党の政策責任者が議論 NHK日曜討論

岸田総理大臣の所信表明演説を受けて、NHKの「日曜討論」で、各党の政策責任者が議論しました。与党側が、新型コロナ対策や経済政策に加え、目指すべき国の姿が示されたものだと評価したのに対し、野党側は、政策内容の具体性に乏しいなどと指摘し、11日からの代表質問でただしていく考えを強調しました。

自民党の高市政務調査会長は「岸田総理大臣は所信表明演説で、目指す日本の姿として、まずはコロナ対策に万全を期すことや新しい資本主義を提唱すること、外交安全保障への取り組みを進めていくという大きな方針を示した。日本経済を一刻も早く立て直すため、早く衆議院選挙をやって、補正予算をしっかり組み、年内の早い時期に成立させて手当てしていくことが大事だ」と述べました。
公明党の竹内政務調査会長は「新自由主義を排して分配を重視する、新しい資本主義の方向性を示したことは喜ばしい。公明党の考え方に近く、世の中の実態がいかに厳しいか把握している証拠だ。コロナで最も苦しんだ方々に寄り添う姿勢がよく出ている。大いに賛同し協力したい」と述べました。
立憲民主党の泉政務調査会長は「所信表明演説は『新しい資本主義』など、中身がわからないまま、ことばだけ出てきていて、表紙だけで乗り切ろうとするのは不誠実だ。また、プライマリーバランスの黒字化目標を凍結しないのかや、核兵器禁止条約のオブザーバー参加をどうするのかなども、ぜひ答えてもらいたい」と述べました。
共産党の田村政策委員長は「感染爆発や入院制限で8月に自宅で亡くなった人は250人で、なぜこんな事態になったか、所信表明演説では検証が無かった。森友や加計学園の問題などもひと言もなく、自公政権では何も変わらない」と述べました。
日本維新の会の浅田政務調査会長は「岸田総理大臣は所信表明演説で『成長か分配かの不毛な議論はしない』と言っていたが、成長あっての分配だ。成長に関する議論が意味がないと断じるのは間違っている」と述べました。
国民民主党の大塚代表代行は「所信表明演説では、安倍元総理大臣の経済政策のどの部分に問題があり、どういう点を修正するのかが示されなかった。代表質問でしっかり聞いていく」と述べました。