陸上 金井が現役最後のレース 東京五輪で57年ぶり準決勝進出

東京オリンピックの陸上男子110メートルハードルで日本選手として57年ぶりに準決勝に進出し、今シーズンかぎりでの現役引退を表明していた金井大旺選手が現役最後となる記録会に出場し競技に別れを告げました。

日本歴代2位となる13秒16の記録を持つ26歳の金井選手は、オリンピック初出場となった東京大会の男子110メートルハードルで日本選手として57年ぶりに準決勝に進出しました。

金井選手は歯科医師を目指すために今シーズンかぎりでの現役引退を表明していて、9日は現役最後のレースとして東京 町田市の母校、法政大学で行われた記録会に出場しました。

当初、2レースに出場する予定でしたが、コンディションを考慮して1本に絞り、レースの1時間半以上前から入念なアップをしてスタートラインに立ちました。

そして大学のOBや後輩たちと一緒に走ったレースでは、持ち味の鋭いスタートから伸びのある走りを見せ、追い風0.1メートルの中、13秒55のタイムでトップでフィニッシュしました。

自己ベストからは0秒4ほど遅いタイムでしたが、晴れやかな表情を見せて現役最後のレースを終えました。

金井選手は競技会のあとには引退セレモニーに臨み「たくさんの支えがあったからこそ、今の実績やタイムがある」と涙を流しながら感謝の気持ちを述べていました。

金井選手は今後、歯科医師になるため、大学受験に向けて勉強を本格化させるということです。

金井大旺選手は「最後のレースに向けて悔いなく走れるように準備してきた。後輩たちに負けないように自分に集中して走り、レース後はこれで最後だというさみしさを感じた」と話しました。

また、これまでの競技人生を「110メートルハードルの技術やタイムの向上に向けて一日のすべての時間を使ってきた。一つのことに熱中して徹底して試行錯誤してきた経験が、自分にとっていちばん大きかった」と振り返りました。

これまでで最も印象に残っているレースについて問われると、2018年に当時の日本記録を更新した日本選手権を挙げ「あのレースで自分の殻を破った感覚があり、そこから今の自分が始まった」と感慨深げに話しました。

そして、歯科医師になるという次の目標に向けては「競技にすべてを懸けてきたが、勉強も同じように全力で臨みたい。信頼される歯科医師になりたい」と意気込んでいました。