8月の景気動向指数 2か月連続の低下 景気判断は据え置き

ことし8月の景気動向指数は、東南アジアでの感染拡大で部品の調達が難しくなり、自動車の生産が減ったことなどから、景気の現状を示す指数が前の月を2.9ポイント下回り、2か月連続の低下となりました。ただ、景気判断は「改善を示している」というこれまでの表現のまま据え置かれました。

内閣府が発表したことし8月の景気動向指数は、景気の現状を示す「一致指数」が、2015年を100として91.5となり、前の月を2.9ポイント下回って2か月連続で低下しました。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大が続く東南アジアから部品の調達が難しくなり、自動車の生産が減ったことや、緊急事態宣言が出されていた影響で飲食料品などの販売が落ち込んだことなどによるものです。

ただ、指数の動きから機械的に導かれる景気判断は「改善を示している」というこれまでの表現のまま、据え置かれました。

また、数か月後の景気の先行きを示す「先行指数」も前の月を2.3ポイント下回り、2か月連続の低下となりました。

内閣府は「国内では緊急事態宣言が解除されたが、海外からの部品調達の問題が解消するには時間がかかるとみられ、感染状況などを引き続き注視したい」としています。