財務省決裁文書改ざん 自殺した職員の妻 岸田首相に直筆の手紙

財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が6日岸田総理大臣にこの問題の再調査を求める直筆の手紙を送りました。

森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻の雅子さんは、国などに裁判を起こすとともに、改ざんの事実関係について財務省とは独立した第三者委員会による再調査を求めています。

これまで安倍内閣や菅内閣のもとでは再調査は行われませんでしたが、雅子さんの代理人の弁護士によりますと岸田内閣の発足を受けて6日、改めて再調査を求める手紙を岸田総理大臣宛てに送ったということです。

「私の話を聞いてください」という言葉で始まる雅子さんの手紙は便箋2枚に直筆で書かれていて、財務省の調査報告書に夫が改ざんを苦に自殺したことへの言及がないことや、夫が職場に残したいわゆる「赤木ファイル」の中にあった「改ざんや書き換えをやるべきではない」という夫の訴えに財務省本省がどう対応したのか明らかになっていないことを訴えています。

そして「正しいことが正しいと言えない社会はおかしいと思います。岸田総理大臣ならわかってくださると思います。第三者による再調査で真相をあきらかにしてください」と結んでいます。

【手紙全文】

赤木雅子さんが、6日岸田総理大臣に宛てて送った手紙の全文です。
(以下、原文ママ)

「内閣総理大臣岸田文雄様 私の話を聞いてください。私の夫は三年半前に自宅で首を吊り亡くなりました。亡くなる一年前、公文書の改ざんをした時から体調を崩し身体も心も壊れ最後は自ら命を絶ってしまいました。夫の死は公務災害が認められたので職場に原因があることに間違いありません。財務省の調査は行われましたが夫が改ざんを苦に亡くなったことは書かれていません。なぜ書いてないのですか?赤木ファイルの中で夫は改ざんや書き換えをやるべきではないと本省に訴えています。それにどのように返事があったのかまだわかっていません。夫が正しいことをしたことそれに対して財務省がどのような対応をしたのか調査してください。そして新たな調査報告書には夫が亡くなったいきさつをきちんと書いてください。正しいことが正しいと言えない社会はおかしいと思います。岸田総理大臣ならわかってくださると思います。第三者による再調査で真相をあきらかにしてください。赤木雅子」

赤木雅子さん「首相はもともとは再調査に前向きだったと思う」

7日、大阪市内で会見を行った雅子さんは「財務省の調査報告書は夫が亡くなったことが書かれておらず不誠実なものだ。正しくない報告書では納得できない」と述べました。

そのうえで、岸田総理大臣が再調査に慎重な姿勢を示していることについて「岸田総理大臣のこれまでの発言を聞いていると、もともとは再調査に前向きだったんだろうと思う。話を聞くのが得意と話されているので、きょう届く私からの手紙を読んで再調査をしてほしい」と訴えました。

首相「まだ受け取っていない」

岸田総理大臣は7日午後、静岡市で記者団に対し「お手紙は、まだ手元に受け取っていない。受け取ったうえで対応について考えたいと思う。この案件については、従来から申し上げているように必要であれば、政治として説明することも考えていくという方針は変わらないと思っている」と述べました。