イオン中間決算 売り上げ最高で黒字に コロナで巣ごもり需要増

流通大手「イオン」のことし8月までの半年間の決算は、グループ全体の売り上げが4兆3000億円余りとなり、新型コロナウイルスの感染拡大前を上回って、この時期としては過去最高となりました。巣ごもり需要を背景に、食品や日用品の販売が伸びました。

イオンが発表したことし3月から8月までの半年間のグループ全体の決算は、売り上げにあたる営業収益が4兆3449億円と、前の年の同じ時期より1.7%増え、新型コロナウイルスの感染拡大前を上回って、この時期としては過去最高となりました。

また、最終的な利益は45億円で、前の年の500億円余りの赤字から一転して、黒字を確保しました。

これはコロナ禍の巣ごもり需要を背景に、食品や日用品の販売が伸び主力の総合スーパー事業の損益が改善したことや、キャッシュレス決済やネット通販の拡大でクレジットカードの利用が増えるなど、金融事業が大幅な増益となったことなどによるものです。

ただ、来年2月までの1年間の業績については、新型コロナウイルスの影響が残る中、衣料品や、商業施設の専門店の売り上げが想定を下回っているとして、これまでの見通しを据え置きました。

オンラインの会見でイオンの吉田昭夫社長は「コロナ禍での消費者の生活スタイルの変化は顕著で、ネット通販などデジタル分野をより一層強化する必要がある」と述べました。