核兵器廃絶を! 高校生平和大使

核兵器廃絶を! 高校生平和大使
毎年10月になると、ノーベル賞が発表されます。今回は、2017年のノーベル平和賞についての問題です。核兵器廃絶について考えましょう。

問題に挑戦!

問題
ノーベル平和賞に、国連での核兵器禁止条約採択に貢献したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が選ばれた。以下の10か国のうち、核兵器保有国はいくつありますか。
イギリス  イタリア  エジプト  オーストラリア  カナダ
キューバ  中華人民共和国  ドイツ  フランス  ロシア
(浦和明の星女子中学校 2018年 改題)
正解は、4か国です。

イギリス、中国、フランス、ロシアになりますね。
これにアメリカを加えた5か国が、NPT=核拡散防止条約で認められている核保有国です。
それ以外にも、核兵器を保有しているとみられる国はありますよね。

このICANと同じように核兵器廃絶を訴えていて、2021年のノーベル平和賞の候補に推薦された団体の1つが、日本の「高校生平和大使」です。その名のとおり、高校生が活動しています。
メンバーに、話を聞きました。

高校生平和大使とは

「平和大使」のメンバーのうち、長崎県内に住む高校生3人に、集まってもらいました。
大隈ゆうかさん、大澤新之介さん、林田望愛さんです。
大隈さん
「自分たちは、核兵器の廃絶と平和な世界の実現を求めて活動しています。主に、高校生として同世代に伝えていきます」
インドとパキスタンが相次いで核実験を行った1998年、「高校生平和大使」の活動は始まりました。

この年、被爆地・長崎から2人の高校生が国連本部に派遣されました。
以降、全国各地から新たな高校生が大使に選ばれ、核兵器廃絶を求める署名活動を続けています。
これまでに集めた署名は、200万人分あまり。毎年、国連に届けています。
大使たちは、海外では「ピース・メッセンジャー」とも呼ばれています。
高校3年生の大澤さん。
長崎で被爆したひいおばあさんから幼いころに聞いた話がきっかけで、大使に応募しました。
大澤さん
「曽祖母は『原爆が落ちて、友達もみんな吹き飛ばされて、自分は歩いて家に帰った』という話の中で、『人が焼けたにおいがずっと忘れられない』と言っていました。高校1年の冬に曽祖母が亡くなって、もうあの話は聞けないのか、という思いから応募しました」
高校生が平和大使として核廃絶を訴える意味は、どんなところにあるのでしょうか。
大隈さん
「私たちがこれから生きていく世界なので、『こういう世界に生きたい』と発信する権利は、みんなが持っていると思うけれど、やはり私は平和な世界に住みたいと思うので、そういうふうに発信していきます」

オンラインを活用!新たな発信

しかし、核兵器廃絶に向けた国際社会の歩みは、決して順調ではありません。
さらに、コロナ禍で、対面での活動も難しくなるなか、大使たちは、工夫をしています。
こちらは、「デジタル署名」ができるページです。

さらに、修学旅行で被爆地を訪ねる機会も失われるなか、被害の跡をたどる動画も作りました。
神社への石段をのぼって見えてきたのは…半分だけの、鳥居。
長崎の原爆で、破壊されました。
あの日、葉も枝も吹き飛ばされたという、くすのき。
いま、青々と茂る姿には、こんな説明が添えられています。
「その姿は、原爆によって70年は草木も生えないと言われた土地に住む人々に、希望と勇気を与えました」
大隈さん
「どんどん実際に体験した方々が、いなくなっていきます。ひと事ではなくて、現在も続いている私たち自身の話だということを、想像力を使って、皆さんにもっと知ってもらいたいと、すごく思っています」

海外の若者と平和を考える

海外の若者と、平和について考える活動も。旧日本軍による真珠湾攻撃があったハワイの高校生と、話し合いました。

立場が違うのかな、と想像しますが、その辺りについてどんな話が出たのでしょうか?
大隈さん
「『戦争って、被害者にもなるし、危害を与える側にもなるというか、二面性みたいな部分を理解しているのが、ハワイと長崎という場所だな』と。『守ろうと思ったら人を傷つけなくちゃいけないような、そういう状況になることって恐ろしいよね』というような話をしました」

核兵器廃絶を訴え続ける

高校生平和大使は、ことしで24代目。
核兵器廃絶を、これからも地道に、世界に訴え続けることにしています。
林田さん
「核兵器があってもいいという考え方は、やっぱりなくしていくべきだと思います。使わないにしても、そこにあったら、事故だって起こりうると思います」
大澤さん
「いちばんよくないのは『無関心』ではないか。世界共通の問題であって、絶対に個人では解決できない問題だと思うので、関心を持ってもらって、これから社会をどうしていくのかというのを、世界みんなで考えていく必要があると思います」
この20年あまりで、およそ300人が高校生平和大使として活動してきたということです。
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