古都を感じるリモートワーク お寺も仕事場に 奈良

新型コロナの影響でリモートワークなど新しい働き方が広がる中、奈良県奈良市は市内各地に「仕事場」を作り、日替わりで働く場所を選べる事業を行っています。

これは奈良市が7月から始めたもので、市内の古民家など7か所から日替わりで好きな仕事場を選べます。

このうち、市中心部の商店街にあるコワーキングスペースは、起業する人たちを支援する奈良市の施設をリニューアルしたものです。

4階のワークスペースからは国宝の興福寺三重塔などが見え、鐘の音を聞きながら奈良らしい環境で仕事ができます。
また、古い町並みの中にあるお寺「十輪院」では、境内の護摩堂を仕事場として提供しています。

不動明王が見守る中、心を鎮め邪念を捨てて仕事に集中できそうです。

市から委託されてこの事業を運営する団体によりますと、現在、会社員や企業経営者、弁護士などおよそ70人が利用しているということです。

ふだん大阪で仕事をしている利用者は「奈良に関わる仕事がしたいと思っていたが、ここに来て奈良に触れる時間が増え、さらにその思いが強くなった」と話していました。

事業を運営する団体の中島章さんは「奈良市は豊かな自然や文化的な場所がすぐ近くにあって、いろいろなものから影響を受けられるので、よりよい仕事ができるのではないかと思う」と話しています。