世界経済 景気減速も物価上昇 “スタグフレーション”に警戒感

IMF=国際通貨基金は、アメリカや中国の景気回復が鈍ってきているとして、ことしの世界経済の成長率の見通しをいくぶん下方修正するとしたうえで、多くの国でみられる物価の上昇に警鐘を鳴らしました。

IMFのゲオルギエワ専務理事は5日、講演し、新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大などを背景にアメリカや中国の景気回復が鈍っているとして、ことしの世界経済全体の成長率の見通しをプラス6%からいくぶん下方修正すると明らかにしました。

一方でゲオルギエワ専務理事は「多くの国でインフレ率が急速に上昇している。世界の食料価格はこの1年で30%以上値上がりし、エネルギー価格の上昇も合わさって、貧困家庭の負担が重くなっている」と述べ、世界的な物価上昇に警鐘を鳴らしました。

金融市場などでは、物価の急上昇について新型コロナの影響に伴う供給網の混乱がおさまれば次第に落ち着くという見方がある一方、景気の減速と物価の上昇が同時に進む「スタグフレーション」の前兆ではないかという指摘も出ていて、物価上昇が長期化することへの警戒感が強まっています。