風疹ワクチン接種率 目標の4割未満 受診控えなど コロナ影響

妊婦が感染すると生まれてくる子に障害が出るおそれがある風疹。国は流行を防ぐため、今年度末までにおよそ190万人の男性にワクチン接種を終える目標を掲げていますが、新型コロナウイルスの影響で接種率は4割を下回っています。

1962年4月2日から1979年4月1日までに生まれたおよそ1500万人の男性は風疹の定期接種を受ける機会がなく、厚生労働省はおととし6月以降抗体検査の無料のクーポンを配布して、陰性の場合は無料でワクチン接種を受けられる取り組みなどを進めています。

この世代の男性の抗体保有率を90%以上に引き上げようと、厚生労働省は今年度末までに190万人の男性にワクチン接種を終えることを目標にしていますが、接種を受けた人はことし7月末時点で38%の71万人余りにとどまっています。

抗体検査も今年度末までにおよそ920万人に行う目標ですが、7月末までに検査を受けた人は37%の336万人余りでした。

ワクチン接種と抗体検査のいずれも目標の達成は難しくなっているということです。

厚生労働省はコロナ禍で医療機関の受診を控える動きが広がったことや、企業の健康診断が相次いで延期されたことが影響しているとみて呼びかけを強化しています。