宣言・重点措置の解除後 初めての日曜日 観光地では

東京・浅草の雷門前には、午前中から家族連れや着物姿のグループなどが訪れ、記念写真を撮ったり、浅草寺に続く仲見世通りを散策したりする様子がみられたほか、人力車に乗って観光を楽しむ人もいました。

雷門周辺にある複数の店によりますと、宣言解除後の2日は、解除前の土曜日に比べて観光客が増えたということで、中には、宣言の解除に合わせて商品を値下げしているところもありました。

千葉県から親子で訪れた30代の母親は「久しぶりに電車に乗って出かけたので、子どもにとっては、いい気分転換になると思う。マスクの着用や消毒は徹底して感染対策に気をつけながら楽しみたい」と話していました。

また、新潟県から夫婦で訪れた60代の男性は「友人の結婚式に合わせて1泊2日で来ましたが、東京に来るのは1年以上ぶりで楽しいです。昨夜はお店で少しお酒を飲みましたが、早めにホテルに帰りました」と話していました。

道後温泉本館は、新型コロナウイルスの感染対策として愛媛県にまん延防止等重点措置が適用されたことし8月20日から休館になり、重点措置が解除されたあとも休館を延長してきました。

そして、全国各地で緊急事態宣言が解除された1日、愛媛県でも独自の警戒レベルが「感染警戒期」に引き下げられたことを受けて、およそ40日ぶりに営業を再開しました。

再開後、初めての日曜日の3日は、次から次へと観光客や地元の人が訪れ、新型コロナ対策で人数制限が設けられていることもあり、入場者数が上限に達し、外で待つ人の姿も見られました。

会社の同僚と大阪から訪れた20代の男性は「緊急事態宣言が解除されたので来ました。初めて来ましたが、温泉は肌がすべすべして気持ちよかったです」と話していました。

一方、道後温泉商店街では、観光客の姿は見られるものの人通りはまだまばらで、和菓子店を営む女性は「観光客の数はコロナ前とはまだまだ比べ物になりません。道後は県外の方が来ないとにぎわいがないので、ワクチン接種が進み、旅行客の方が来てくれることを期待しつつ、コロナが収まることを願っています」と話していました。

緊急事態宣言の解除を受けて宣言の対象ではなかった地域でも都道府県をまたいだ人の動きが見えています。

1日に営業が再開された青森市の観光施設には3日、宣言が解除された北海道から中学生たちが修学旅行で訪れました。

青森市にある観光施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」は、青森県の新型ウイルス対策を受けて先月1か月間休館となりましたが、1日、営業が再開されました。

3日は営業再開後、初めて修学旅行の予約が入り、北海道札幌市の「もみじ台中学校」の3年生70人余りが訪れ「青森ねぶた祭」を説明する映像を視聴したり館内の大型ねぶたを写真撮影したりしていました。

この中学校は、北海道に出されていた緊急事態宣言などの影響で、ことし6月と7月、2回にわたって青森県と岩手県への修学旅行を延期していて、今回の宣言解除でようやく訪れることができたということです。

3年生の女子生徒は「本物のねぶたは迫力があって感動しました。2回延期になって待ち遠しかったので来ることができてよかったです」と話していました。

この観光施設によりますと、1か月の休館に伴い修学旅行のキャンセルがおよそ2000人分出たということですが、旅行の行き先を近場に変更する学校が増えていることもあって、今月以降の予約は伸びているということです。

「ねぶたの家ワ・ラッセ」事業推進部の佐々木琢也係長は「久しぶりに館内がにぎやかになりうれしいです。展示も新しくなったので、これから来る方には楽しんでほしいです」と話していました。