横田めぐみさん 今月57歳「一刻も早い帰国実現を」家族が訴え

中学1年生の時に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんが、10月、57歳の誕生日を迎えるのを前に川崎市で集会が開かれ、母親の早紀江さんらがすべての被害者の一刻も早い帰国の実現を改めて訴えました。

横田めぐみさんは中学1年生だった44年前、学校から帰る途中に北朝鮮に拉致され、10月5日、57歳の誕生日を迎えます。

集会は、家族が住む川崎市が、めぐみさんの誕生日に合わせて毎年この時期に開いていて、その様子はオンラインで配信されました。

この中で、母親の早紀江さん(85)は「これほど長い時間、あらゆることをして助けを求めてきたが、いまだに娘のことは何一つわからない。拉致問題が国の最重要課題と言うならば、新しい総理大臣には解決に向けて日朝首脳会談の実現をお願いしたい」と話しました。

このあと、弟の拓也さんが講演し、めぐみさんの人柄や、拉致されたあと家族がどれほどつらい状況に置かれてきたかを、具体的なエピソードを交えて話しました。

そして、「高齢になった親の世代が身を粉にして救出を訴え続けなければいけないのはとても残酷なことだ。母にめぐみを抱きしめさせたい。政府は本当に限られた時間しか残されていないことを認識して強い外交を貫き、具体的な行動をとってほしい」と訴えました。
また、集会には北朝鮮に拉致され19年前に帰国を果たした曽我ひとみさんもオンラインで参加し、北朝鮮でともに過ごした時のめぐみさんの様子などを話しました。

そして、自身と一緒に拉致され、いまも行方が分かっていない母親のミヨシさんについて「医療環境が未熟な北朝鮮での負担を思うと胸がしめつけられる思いだ。少しでも長い時間をともに過ごせるよう、母やめぐみさんを今すぐ返してほしい」と訴えました。

集会の後、横田拓也さんは「岸田さんが総理大臣になったら妥協することなく、被害者を一人残らず取り返すという覚悟を持ち、日朝首脳会談を実現して問題解決を図ってほしい」と話していました。

加藤官房長官「新政権でも総力を挙げて取り組む」

集会にオンラインで参加した拉致問題担当大臣を兼務する加藤官房長官は「2002年に5人の拉致被害者が帰国して以来、1人の帰国も実現せず解決に向けての具体的な道筋を示すこともできなかった。一日千秋の思いで帰国を待ち望んでいる被害者の方々、ご家族、関係者に対し、私自身じくじたる思いであり、本当に申し訳なく思う」と述べました。

そのうえで「政権がかわっても、関係国と緊密に連携しつつ、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動するという政府の方針に変わりはない。新政権でも、拉致問題を何としても解決するという強い意志で、総力を挙げて取り組んでいく」と強調しました。