”宣言”解除 各地で飲食店などが営業再開

緊急事態宣言が解除されたことを受けて、全国各地の飲食店などが久しぶりに営業を再開しました。

沖縄 民謡を楽しめる飲食店 民謡を披露せず

このうち、那覇市久米にある沖縄民謡を楽しめる飲食店は、緊急事態宣言が解除されたことを受けて1日、半年ぶりに営業を再開しました。

感染防止対策のため、客には検温やアルコール消毒に協力してもらい、店内に仕切りを用意しました。
この店では飛まつ感染を防ぐために当面、民謡は披露しないことにしていますが1日は、開店と同時に次々と顔なじみの客が訪れ、沖縄の伝統衣装を着た従業員と仕切りをはさんで会話を弾ませていました。

うるま市から訪れた常連客の男性は「店に来られなくてさみしかったですが、待ちに待ったという感じです。コロナが早く落ち着いてほしいです」と話していました。

店主の仲田幸子さん(88)は「歌が歌えないのはさみしいですが、お客さんがこんな時期でも来てくれるからありがたいです。久々にお客さんに会えるのはうれしいです」と話していました。

名古屋 鳥料理店に常連客らが訪れる

名古屋市最大の歓楽街、錦三丁目で40年余り営業を続けている鳥料理店「鳥勢」では、1日から午後9時までの営業を始めました。

およそ2か月間、ランチだけの営業で、酒の提供も取りやめていたということで、1日は、夜の営業を前に、おかみや従業員らが酒を運び入れたり、いすやアクリル板をアルコールで消毒するなどして準備に追われました。
午後5時に店を開けると、早速、常連客たちが訪れ、好みの焼き鳥を注文してビールのグラスを口に運んでいました。

午後5時の開店と同時に、店を訪れた常連客の1人は「宣言の期間中は、お酒は自宅で飲むしかなかったのですが、お店だと雰囲気もあるのでアルコールがすすみます」と話していました。
「おかみ」の伊藤綾野さんは「ひさしぶりにお酒を提供できるようになってうれしいです。感染者が再び増加しないよう、感染対策を徹底して営業を続けたいです」と話していました。

西新宿 客足が伸びない飲食店も

サラリーマンが多い東京 西新宿では足早に家路につく人たちの姿が目立ち、夕方以降も客足が伸びない飲食店もありました。

20代の会社員の男性は、「お酒の再開はありがたいとは思うが、なかなか店に行こうとは思わない。もう一度、感染の波が来るのは怖いし、まっすぐ帰って家で飲みます」と話していました。

また、別の20代の会社員の男性は、「店でお酒を楽しむということはまだ考えていないです。営業の仕事をしているので、万が一感染して、お客様にうつしてしまわないよう気をつけています」と話していました。
都から認証を受けている東京 西新宿の居酒屋、「和創作 空」では、酒の提供ができるようになったことに合わせ、1日からおよそ2か月半ぶりに営業を再開しました。

周辺にオフィスが多いことから以前は会社帰りのサラリーマンでにぎわいましたが、1日は午後9時までに訪れた客は2組5人だけで、店内は閑散とした様子でした。
門倉和幸店長は、「再開に向けお酒や料理の準備を進めてきて金曜だったのでもう少しお客様は多いと期待したが、以前のようなにぎわいが戻ってくるのはまだ時間がかかるかなと思いました。安心安全に楽しんでいだけけるようできるかぎりの努力をしたい」と話していました。