9月新車販売 前年同月比32%減 登録車台数は50年間で最低水準

先月、国内で販売された新車の台数は、去年の同じ月を32%下回り、大幅な減少となりました。東南アジアで感染拡大に伴うロックダウンが相次いだ影響が大きく、なかでも普通乗用車やトラックなど「登録車」の台数は9月としてはこの50年間で最も低い水準となりました。

日本自動車販売協会連合会などの発表によりますと、先月、国内で販売された新車は31万8371台で去年の同じ月と比べて32.2%減少しました。

このうち普通乗用車やトラック、バスなどの「登録車」は20万5423台で去年の同じ月より30%減り、9月としてはこの50年間で最も低い水準に、軽自動車は11万2948台で35.9%減少し、9月としては昭和55年以来の低い水準となりました。

自動車メーカーの取引先が多いマレーシアやベトナムでは、この夏、感染拡大に伴い経済活動を厳しく制限するロックダウンが行われました。

現地の半導体メーカーや、ワイヤーハーネスと呼ばれる電線などの工場で稼働が停止したため、日本の自動車メーカーは部品を十分に調達できなくなっています。

先月はトヨタ自動車が当初の計画の半分にあたるおよそ43万台の減産に踏み切ったほか、各社も減産や工場の一時停止を余儀なくされていて、国内販売も大きな打撃を受け形です。

業界団体では「需要はあるものの、販売する車が足りず、納期も遅れている。影響がいつまで続くのか、見通しが立てられない」としています。