菅首相 宣言など解除「国民や医療従事者などに感謝と敬意」

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置がすべて解除されたことを受けて、菅総理大臣は、国民や医療従事者などに対して感謝の意を示したうえで、マスクの着用や3密の回避などの基本的な対策は引き続き行うよう、協力を求めました。

“宣言”“重点措置”出されていない状態は約半年ぶり

新型コロナウイルス対策で、東京や大阪など19の都道府県の緊急事態宣言と8つの県のまん延防止等重点措置は、30日までの期限ですべて解除され、およそ半年ぶりに、どの地域にも宣言と重点措置が出されていない状態になりました。

菅総理大臣は1日午前、総理大臣官邸で記者団に対し「ワクチン接種は、全国民の7割の方が1回目を終え、6割の方が2回目を終えるところにきている。背中さえ見えなかったアメリカを、接種率で抜いている」と述べました。

そのうえで「これまでご協力いただいた国民の皆さんに、心から感謝申し上げるとともに医療従事者や介護などの関係の皆さんのご尽力に、感謝と敬意を表したい」と述べました。

そして「飲食店やイベントは、段階的に規制を緩和していくが話すときはマスクをして、3密を回避するなどの基本的な対策は、国民の皆さんにぜひ、ご協力いただきたい。安心できる日常を取り戻すことができるように、ご協力を改めてお願いしたい」と述べました。

加藤官房長官「暮らしやなりわい取り戻すよう努力」

加藤官房長官は閣議のあとの記者会見で「国民にもこれまでは一律の自粛をお願いしてきたが、引き続きリスクの高いものは避けていただく一方、リスクの低いものについては制限を緩和していく方向で、暮らしやなりわいを取り戻していけるように政府としても引き続き努力をしていきたい」と述べました。

また「Go Toトラベル」の再開について「観光事業をめぐる経営環境は大変厳しい状況にある。国民が安心して旅行に行ける環境を作ることが大事だという観点から、自治体や事業者の意見も聴きながら『Go Toトラベル』などの推進策をどうやっていくかも含め、観光振興策について具体的に検討していく必要がある」と述べました。