緊急事態宣言解除へ 酒の小売店 飲食店向けに仕入れ再開

静岡県に出されている緊急事態宣言が30日の期限をもって解除されるのを前に、酒類の提供自粛要請の影響で売り上げが落ち込んでいた静岡市内の酒の小売店では、事業者向けの商品の仕入れを再開しました。

静岡県は8月20日に緊急事態宣言の対象地域に追加されましたが、9月30日の期限をもって解除され、県は飲食店などへの休業や営業時間の短縮、酒類の提供自粛の要請は行わないことにしています。

静岡市内にある酒の小売店では、生ビール用のたるなど事業者向けの商品の販売がほとんどなくなり、仕入れを停止していましたが、宣言の解除を前に今週から仕入れを再開しました。

小売店には、29日から営業再開に向けて準備を進める飲食店の来店が増えていて、ビールを仕入れにきた市内で中華料理店を営む男性は「1か月半以上も休業しました。解除が決まったので、早くお客さんの顔が見たいです」と話していました。

静岡市ではまん延防止等重点措置の期間を含め、8月8日から50日以上にわたり飲食店などへの酒類の提供停止の要請が続き、この小売店でも例年の同じ時期に比べ売り上げが2割ほど減少したということです。

「酒ゃ ビック 清水店」の河野航平店長は「売り上げの減少で本当に苦しい時期が続いたので、宣言の解除に期待しています。まだ不安もありますが、早く元の日常に戻ってほしいです」と話していました。