北朝鮮 キム・ヨジョン氏 国務委員に選出 存在感高めるか

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏は、国家機関を率いる国務委員会のメンバーに選ばれ、アメリカや韓国との関係についてたびたび談話を発表する中、一段と存在感を高めそうです。

30日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン総書記の妹のキム・ヨジョン氏が29日、各地の代表からなる最高人民会議で、国家機関を率いる国務委員会の委員に選ばれたことを顔写真とともに伝えました。

国務委員会は、キム総書記をトップに10人余りで構成されていて、ヨジョン氏のほか、最側近として知られるチョ・ヨンウォン書記や、28日の極超音速ミサイルの発射実験に立ち会ったと伝えられたパク・チョンチョン書記などもメンバーに選出されました。

ヨジョン氏は、アメリカや韓国との関係についてたびたび談話を発表しており、今月も、韓国のSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの発射実験を非難したり、条件付きで南北首脳会談を再び行う可能性に言及したりしています。

こうした中、最高指導者の信頼が厚いとされるヨジョン氏が新たに重要ポストに就いたことで、今後、一段と存在感を高めそうです。

韓国への政策を統括か

キム・ヨジョン氏は、朝鮮労働党の副部長として韓国への政策を統括しているとみられています。

韓国メディアによりますと、年齢は30代前半とみられ、かつてキム総書記と一緒にスイスに留学した経験があるとされています。

ヨジョン氏は3年前、韓国のピョンチャン(平昌)で開かれた冬のオリンピックの開会式に合わせて韓国を訪問し、ムン・ジェイン(文在寅)大統領と会談しました。

また、3年前にシンガポールで行われた史上初の米朝首脳会談と、おととしのベトナムでの2回目の米朝首脳会談に同行し、キム総書記をそばで補佐する姿が確認され、信頼の厚さをうかがわせました。

一方で去年、韓国の脱北者団体がキム総書記を批判するビラを飛ばした際には、北朝鮮南西部ケソン(開城)の南北共同連絡事務所の爆破を予告したほか、9月に入ってアメリカや韓国との関係についてたびたび談話を発表するなど、存在感を示してきました。