台風16号 非常に強い勢力で金曜日 伊豆諸島にかなり接近へ

大型で非常に強い台風16号は、1日には非常に強い勢力で伊豆諸島にかなり近づく見込みです。伊豆諸島では、予想される最大瞬間風速が40メートルから60メートルと、大荒れとなるほか、関東や東海、東北などでも暴風や大雨のおそれがあります。
備えは30日の日中までに済ませるようにしてください。

金曜日 伊豆諸島に接近

気象庁によりますと、大型で非常に強い台風16号は、午後9時には日本の南の海上を1時間に15キロの速さで北へ進んでいます。

中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

台風の影響で、沖縄県の大東島地方では、やや強い風が吹き、うねりを伴って大しけとなっています。

台風は30日以降、速度をやや上げながら進路を北東へ変え、1日、金曜日には非常に強い勢力で伊豆諸島にかなり近づく見込です。

台風の接近前から 暴風・高波に警戒

強風域が広い大型の台風のため、台風の接近前から各地で風が強まります。

▽伊豆諸島で、30日に予想される最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで、
▽10月1日には、伊豆諸島で猛烈な風が、関東や東北、東海でも沿岸部を中心に非常に強い風が吹く見込みです。

各地で1日、金曜日に予想される最大風速は、
▽伊豆諸島で30メートルから40メートル
▽関東で25メートルから29メートル
▽東北と東海で20メートルから24メートル

最大瞬間風速は、
▽伊豆諸島で40メートルから60メートル
▽関東で35メートルから45メートル
▽東北と東海で25メートルから35メートル
と予想されています。

伊豆諸島や関東の沿岸部では、走行中のトラックが横転したり看板が飛んだりするほどの風が吹くおそれがあり、屋外での行動は危険です。

30日にかけて予想される波の高さは、
▽伊豆諸島と小笠原諸島で8メートル
▽沖縄で7メートル
▽鹿児島県の奄美地方と近畿、それに東海で6メートルとなっています。

10月1日には、
▽伊豆諸島で11メートルの猛烈な、しけとなるほか、
▽東海、関東、小笠原諸島で8メートル
▽近畿、東北で6メートルの、
大しけが予想されています。

必要な作業は早めに終え、海岸には近づかないようにしてください。

大雨にも警戒を

大雨にも警戒が必要です。

伊豆諸島では、30日には雨が強まるほか、10月1日には東日本と北日本の太平洋側でも非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。

30日夕方から1日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽伊豆諸島で200ミリから300ミリ
▽関東と東海で100ミリから150ミリ
▽東北で50ミリから100ミリ
と予想されています。

風や雨が強まる前に、ハザードマップで自宅周辺の災害のリスクや避難方法を確認するとともに、風で飛ばされやすいものは室内にしまうなど、早めの備えを進めてください。

非常に強い勢力で台風接近 備えのポイントは?

台風16号は、非常に強い勢力を保ったまま、10月1日には伊豆諸島にかなり接近する見込みです。

東日本では、非常に強い勢力で台風が接近するのはことし初めてで、伊豆諸島を中心に大荒れとなり、東日本や北日本でも暴風や大雨となるおそれがあります。

台風を前に、どのような備えを進めたらよいのか。

ポイントをまとめました。

備えは30日のうちに

気象庁によりますと、大雨、暴風、波浪のいずれかの警報が発表される可能性が高い期間は、
▽沖縄・奄美で30日にかけて
▽小笠原諸島で10月1日にかけて
▽近畿、東海で30日から10月1日にかけて
▽伊豆諸島で30日から10月2日にかけて
▽関東甲信、東北で10月1日から2日にかけてとなっています。

風や雨が強まる前、遅くとも30日のうちに備えを済ませておくのが大切です。

今回 最重要!暴風への備え“窓ガラスの破損対策”

次に、予想される影響や具体的な対策を見ていきます。

まず、暴風です。

気象庁の定義では「非常に強い」台風は、中心付近の最大風速が44メートル以上、54メートル未満となっています。

一般的に、
▽平均風速が20メートル以上、瞬間風速で30メートル以上になると、何かにつかまっていないと立っていられず、飛ばされた物で、けがをするおそれがあります。

▽平均風速が30メートル、瞬間風速で45メートルになると走行中のトラックが横転するおそれがあります。

さらに、
▽平均風速が35メートル、瞬間風速が50メートル以上になると、多くの樹木が根こそぎ倒れ、電柱や街灯が倒れることもあり、屋外での行動は極めて危険です。

小笠原諸島では30日の午後から、伊豆諸島では30日の夜以降、非常に強い風が吹くと予想されています。

10月1日には、伊豆諸島では猛烈な風が吹き、関東の沿岸でも非常に激しい風が吹く見込みです。

最大瞬間風速は、
▽関東の沿岸で35メートルから45メートル
▽伊豆諸島で40メートルから60メートルに達すると、予想されています。

風速60メートルは時速に換算すると216キロと、新幹線並みの速さです。

屋外での活動を取りやめ、屋内では雨戸を閉めるようにしましょう。

雨戸が無い場合は、窓ガラスを段ボールで覆ったり、テープを貼ったりするなど、対策を進めておくと安心です。

海には近づかない! 高波に警戒

台風の影響が最も早く出るのが高波です。

高波がうねりを伴って、台風から離れた地域まで伝わるため、たとえ穏やかな天気でも油断はできません。

30日は伊豆諸島と小笠原諸島で大しけとなり、10月1日には関東でも大しけに、伊豆諸島では猛烈なしけが見込まれています。

波が高くなっている最中に、釣りやサーフィンをしたり、海を見るために海岸へ出かけたりして、高波にさらわれる水難事故が過去にも各地で相次いでいます。

海岸付近には、むやみに近づかないようにしてください。

自宅の災害リスクを確認 避難先の検討も

台風の接近に伴って、伊豆諸島を中心に、関東や東海などでも大雨となるおそれがあります。

お住まいの地域のどこに土砂災害や洪水の危険性があるのか、自治体のハザードマップを見て確認することができます。

過去、東海や関東に接近・上陸した台風では、風や雨が強まってからハザードマップを確認する人が急増し、自治体のホームページが閲覧できなくなる事態も起きています。

新型コロナウイルスに感染するリスクが心配な人は、自治体の「避難所」以外にも「親戚・知人宅」「ホテル」「在宅避難」「車中泊」など、さまざまな避難先を検討しておきましょう。

川の近くや低い土地、斜面といった危険な場所にないマンションなど、頑丈な建物の高層階に住んでいる人は、自宅にとどまる「在宅避難」も検討してください。

土のうで浸水対策を 川や用水路に近づかないで

短時間に大雨が降ると、雨水が下水道に入りきらず、道路の冠水や建物の浸水が発生するだけでなく、配水管などから逆流するおそれがあります。

低い場所にお住まいの場合は、玄関に土のうを置いたり、ゴミ袋に水を入れた水のうを、排水口やトイレに置いたりしておくと安心です。

川の氾濫や冠水などで道路と川との境目が分からなくなったり、増水した用水路に落ちたりして流されてしまうケースなども多く発生しています。

無理な移動は控えてください。

停電に備え 充電や明かりの準備を

台風の接近時には停電が発生することも考えられます。

▽懐中電灯やランタンを用意するほか、
▽スマートフォンや携帯ラジオなどを、あらかじめ充電しておきましょう。

雨や風が迫ってから避難や備えをしていては、安全を確保できなくなるおそれがあります。

台風が、まだ遠くにあるからと油断せず、早めの対策を心がけてください。

16号の「台風の目」 上空から観測 「壁雲」確認

大型で非常に強い台風16号。

上空からは「台風の目」周辺での発達した積乱雲が確認されました。

名古屋大学などの研究グループが航空機で観測したところ、再び発達している状況がわかったとして、専門家は「接近すれば暴風や大雨をもたらすとみられ警戒が必要だ」と指摘しています。

名古屋大学や琉球大学の台風の専門家による研究グループは、29日午前、県営名古屋空港を離陸し、「台風の目」を上空から観測しました。
研究チームが撮影した映像では台風の目の周囲には「壁雲」と呼ばれる発達した積乱雲が壁のようにそびえる様子が確認できます。

研究チームは航空機から「ドロップゾンデ」と呼ばれる長さ30センチほどの筒状の観測機器をあわせて31個投下しました。

ドロップゾンデは、雲の中を落下しながら海面に到達するまで1秒おきに風速や風向き、気圧、湿度などのデータを記録していて、データはすべて、航空機に設置している受信機に送られます。

29日の観測では、台風の中心気圧がおよそ932ヘクトパスカルと再び発達傾向にあることが確認されたとしています。

また、上空数百メートル付近の風速はおよそ70メートルに達していたということです。

台風が海上にある場合、風速や気圧は主に気象衛星の画像から推定されているため、いかに実態を正確に把握し、予測の精度を向上できるかが課題となっています。
研究グループの代表で名古屋大学の坪木和久教授は、「台風の目の周辺では非常に発達した積乱雲が湧き立っている様子が確認された。接近すれば暴風や大雨をもたらす台風のため、警戒してほしい。このところ、本州に比較的近い海域で急速に発達する台風が多く、今回のように直接観測することが非常に重要だ。より精度の高い予報につなげ、適切な避難などに結びつけていきたい」と話していました。

研究チームではデータを今後、気象庁にも提供し、予測の向上につなげたいとしています。