ブレイクスルー感染 高齢者も未接種より重症化リスク低い傾向

新型コロナウイルスのワクチンを2回接種したあと2週間以上して感染が確認される、いわゆる「ブレイクスルー感染」が、各地で報告されています。
国立国際医療研究センターが全国の入院患者のデータを分析したところ、ブレイクスルー感染の場合、高齢者でも集中治療室で治療を受けた割合が未接種の人の8分の1、死亡した割合が3分の1と、重症化リスクは低い傾向があったことが分かりました。

国立国際医療研究センターは、新型コロナウイルスに感染して、ことし7月から今月22日までに全国各地の600を超える医療機関に入院した3400人余りの患者のデータをもとに、ワクチン接種と症状の関連を分析しました。

その結果、入院患者のうち、ワクチンを接種していなかったのは2456人、1回接種していた人は654人、2回接種していた人は307人で、2回の接種後、2週間たって以降に症状が出て入院し、「ブレイクスルー感染」だと明確に分かる人は54人でした。

研究グループで高齢者について接種歴別に分析したところ、ブレイクスルー感染した人は44人いましたが、接種していなかった人に比べ、酸素吸入が必要になった割合は2分の1、集中治療室での治療は8分の1、死亡した割合は3分の1で、重症化するリスクが低い傾向があったとしています。

分析した松永展明臨床疫学室長は「ワクチンが重症化を抑える効果がデータで示されたが、症例数が少ないのでさらに分析する必要がある」と話しています。