原発事故で福島から愛媛に避難 2審も国の責任認める 高松高裁

東京電力福島第一原子力発電所の事故で愛媛県に避難した人たちが、国と東京電力を訴えた裁判で、2審の高松高等裁判所は1審に続いて国の責任を認め、国と東京電力に合わせて4600万円余りの賠償を命じました。

この裁判は福島第一原発の事故で愛媛県に避難した人たちが、生活の基盤を失い精神的な苦痛を受けたなどとして国と東京電力に賠償を求めたもので、1審の松山地方裁判所はおととし、国の責任を認めて東京電力とともに2700万円余りの賠償を命じていました。

29日の2審の判決で、高松高等裁判所の神山隆一裁判長は「東日本大震災の9年前に政府の機関が公表した地震の評価は、専門家の審議によるもので信頼できる。国は、これに基づいて津波の危険性を予測し、対策が取れたはずだ」と指摘して、1審に続いて国の責任を認めました。

そのうえで「慣れない場所で避難生活を続けて平穏な日常生活を営むことができなくなり、故郷も失った住民たちの精神的な苦痛は極めて深刻だ」として、ほとんどの原告について1審から慰謝料などを増額し、国と東京電力に対して控訴した23人に合わせて4600万円余りを支払うよう命じました。

原発事故で避難した人たちが国に賠償を求めた集団訴訟の高裁判決は全国で4件目で、国の責任を認める判決はこれで3件目です。