「宣言解除などで早ければ年内に外食など回復」日銀 黒田総裁

日銀の黒田総裁は、27日の記者会見で、新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいた消費について、緊急事態宣言の解除などで早ければ年内、遅くとも来年早々には、外食や宿泊なども回復していくという見通しを示しました。

黒田総裁は27日、大阪の経済団体の代表らとの会合にオンラインで出席し、会合のあと、記者会見を開きました。

この中で黒田総裁は、景気の認識について「感染拡大がいつピークアウトするのかにもよるが、緊急事態宣言などが解除されるようになれば、個人消費、なかでも対面型のサービスが回復することが期待される。早ければ年内、遅くとも来年早々には、外食や宿泊にも回復が広がっていくのではないか」と述べました。

また、黒田総裁は28日、自身の在任期間が歴代最長に並ぶことに関連して、これまでを振り返り「金融緩和の効果は、経済成長率や消費者物価の上昇率の引き上げにつながったので、間違っていたわけではない。残念ながら2%の物価上昇の目標は達成されていないが、残り1年半の任期でも、実現にむけて最大限の努力をすることに尽きる」と述べました。