「希少難病」の子どもと家族 “経済的負担重い” 支援団体調査

難病の中でも特に珍しい「希少難病」の子どもと家族が、経済的に悩んでいる実態が、支援団体の初めての調査で分かりました。子どもの世話で働けない親も多く、支援団体からは経済的な支援を求める声が出ています。

「希少難病」は難病の中でも患者が特に少なく、多くの病気では患者団体もないため、これまで患者や家族が直面する課題が明らかになっていませんでした。

そこで支援団体がことし2月から3月にかけて、希少難病の子どもがいる442の家族を対象に初めての実態調査を行い、90の家族から回答を得ました。

調査では、経済的な負担の重さを訴える声が多く、医療費以外でかかる費用は病気の種類などでばらつきがあるものの、子ども1人当たり年間に平均で37万円を超えたということです。

支出の内訳は、
▽専門医がいる別の都道府県の病院に通うための交通費や、
▽入院時に感染症対策などで個室を利用するためのベッド代、
▽たんぱく質の量をおさえた食事などを用意するための費用、を挙げる人が目立っています。

また、手術に備えるための医療保障や、学資保険などについては半数近い家庭が加入しておらず、多くが「病気を理由に加入を断られた」と回答しました。

一方、両親ともに常勤で働いている家庭はおよそ3割で、「子どもの世話があるため、共働きができない」という声が多く聞かれました。

自由記述では、「家計が圧迫され、健康な子どもと同じように習い事をさせてあげられるか不安だ」とか、「急な入院の対応などで働くのが難しく、第二子を迎える勇気が出ない」といった声が寄せられています。

調査をした「健やか親子支援協会」の理事長で、東洋大学の南野奈津子教授は、「日常生活を送るだけでかなりの費用がかかっていることや、さまざまな制約を受けていることに驚いた。まだ、患者や家族が抱える課題を把握しきれているとは言い難く国などが大規模な調査をして経済的に支援する必要がある」としています。