ドイツ連邦議会選挙きょう投票 国際社会からも高い関心

ドイツの連邦議会選挙の投票が日本時間の26日午後から始まります。16年にわたってドイツを率い、リーダーシップを発揮してきたメルケル首相の後任を決める選挙の行方に、国際社会からも高い関心が寄せられています。

ドイツの連邦議会選挙は、26日午前8時、日本時間の26日午後3時から投票が行われます。

地元メディア各社の事前の世論調査によりますと、連立政権を担う二大政党の中道左派の「社会民主党」とメルケル首相が所属する中道右派の「キリスト教民主・社会同盟」が政党の支持率でトップを競り合い、環境保護を掲げる野党「緑の党」が続いています。

各党は首相候補を立てて争っていて、「社会民主党」のショルツ氏(63)が現職の財務相としての実務能力の高さと堅実さから人気を集め、「キリスト教民主・社会同盟」でメルケル首相の支持を得たラシェット氏(60)や、「緑の党」の女性党首のベアボック氏(40)を、引き離しています。

ただ、いずれの政党も単独では過半数の議席を獲得できず、連立政権の発足を目指すものとみられますが、各党の政策の違いから連立協議が難航することも予想されています。

16年にわたってドイツが直面した数々の難局を前にリーダーシップを発揮し、国民の幅広い支持を集めてきたメルケル首相の後任を決める選挙の行方に、国際社会からも高い関心が寄せられています。

投票は日本時間の27日午前1時に締め切られ、直ちに開票が行われます。

専門家「最大の争点は気候変動対策」

今期限りで政界から引退するドイツのメルケル首相について、トゥッツィング政治教育アカデミーのウルズラ・ミュンヒ所長は「地味で虚栄心のない信頼できる人物として、特に多くの女性たちから好感をもって受け止められた」と述べています。

メルケル首相の長所としては、人の話に耳を傾けることで状況の変化を察知できると指摘した一方、短所としては未来に関わるテーマについて大きなビジョンを示せなかったことや、後継者を育ててこなかったことを挙げました。

その上で、メルケル首相の後任を決める連邦議会選挙については「気候変動に対する懸念が強まるなか、政治が迅速に対応し効果的な措置がとられることを多くの人が望んでいる」として気候変動対策の進め方が最大の争点になると分析しています。

一方で「気候変動対策をはじめ、政策の中身が非常に複雑になってきていることもあり、どれだけ信頼できるのかなど、候補者のイメージも重視されるようになっている」として、選挙戦では政策論争に加えて各党の首相候補の指導者としての資質も問われていると指摘しています。

ミュンヒ所長は各党による接戦が予想されるとした上で「選挙の結果、社会民主党とキリスト教民主・社会同盟がわずかな差となった場合、より多くの連立の選択肢をもつショルツ氏によりよい展望が開けるだろう」との見方を示しています。