WHO 軽症患者向け「抗体カクテル療法」を初めて推奨

WHO=世界保健機関は、新型コロナウイルスの治療薬で軽症患者などに対して2種類の薬を同時に投与する「抗体カクテル療法」を初めて推奨しました。

WHOは24日、新型コロナウイルスの治療薬に関する手引きを更新しました。

それによりますと、抗体でできた2種類の薬「カシリビマブ」と「イムデビマブ」を投与する「抗体カクテル療法」という治療法について、臨床試験の結果、一般的な治療を行った場合に比べ重症化して入院するリスクや回復までにかかる期間が減少したとしています。

そのうえで、これらの薬を軽症患者などの治療に推奨するとしています。

WHOはこれまで重症患者に対して別の治療薬を推奨していますが、軽症患者など向けに推奨するのは今回が初めてです。

日本では同じ薬を使った「抗体カクテル療法」がことし7月、軽症の患者に使用できるとしてすでに承認されています。

ただ、これらの薬は高額なうえ、供給量が限られているため、感染拡大が深刻な途上国にどう供給するかが課題になっていて、WHOは薬を製造している企業に対し寄付を求めるなどの交渉を進めているとしています。