ワクチン2回接種で家庭内感染6割以上防ぐ効果 広島県が調査

広島県は新型コロナウイルスの家庭内感染の状況を調査した結果、ワクチンを2回接種していた人では、接種していなかった場合に比べて同居する家族からの感染を6割以上防ぐ効果があったとする分析結果をまとめました。

広島県は先月、新型コロナウイルスの患者と同居していた家族1840人について家庭内感染が起きていたかを調査し、先週、厚生労働省の専門家会合で報告しました。

それによりますと、ワクチン接種を1回も受けていなかった人では、1357人のうち37.7%に当たる511人が同居する患者から感染していました。

一方、2回の接種を受けていた379人のうち、同居家族から感染していた人は13.5%に当たる51人だったということです。

これらのデータから広島県は、2回のワクチン接種によって同居家族からの感染を防ぐ効果は64.2%だったと分析しています。

報告を受けた厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長は「調査対象の人数が限られてはいるが、統計的に信頼できる範囲の結果だ。家庭内で感染が広がる事例が非常に多い中で、今後もこうした調査を行ってワクチンの効果を検証することが重要だ」と話しています。