自民 立民 今月30日までの“宣言”の扱い28日の国会報告で合意

今月30日が期限となる緊急事態宣言の扱いをめぐり、自民党と立憲民主党は、政府の方針が決まれば、来週28日に国会で政府側から報告を受けることなどで合意しました。立憲民主党は菅総理大臣の出席を求め、改めて協議することになりました。

今月30日が期限となる緊急事態宣言について政府内には、このまま感染状況が改善すれば、多くの地域で解除できるのではないかといった見方が出ていて、来週28日にも扱いを決定する方針です。

こうした中、自民党の森山国会対策委員長と、立憲民主党の安住国会対策委員長が22日会談し、政府の方針が決まれば、来週28日に衆参両院の議院運営委員会で政府側から報告を受け、質疑を行うことで合意しました。

これを受けて安住氏は、感染の再拡大を防ぐための対策などについて、より踏み込んだ議論が不可欠だとして、菅総理大臣が議院運営委員会に出席するよう求めたのに対し、森山氏は持ち帰って検討する考えを示し、来週27日に改めて協議することになりました。

一方安住氏は、来月4日に召集される臨時国会について、政府が、憲法の規定に基づく野党側の要求で決めたと説明していると指摘し「野党側が求めていたのは総理大臣の指名選挙のためではなく、新型コロナ対策の本格論戦を行うための臨時国会で、全く異なる」と抗議しました。

森山国対委員長「首相の出席は来週再度会談開いて返事」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「緊急事態宣言に関連した議院運営委員会に菅総理大臣が出席したのは2回で、このうち1回は全面的に解除した時だ。今回どういう形になるのか見極めながら、政府は判断すると思う。来週、再度会談を開いて返事をしたい」と述べました。

安住国対委員長「首相 外国に行く時間あるのなら国会にも」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に「官邸から国会までは車で1分だ。菅総理大臣は外国に行く時間があるのなら国会にも来なければダメだ。感染者が減って宣言を解除するにしても、この先のことについて菅総理大臣はどう考えているのか。国民の前で最後を飾ることが重要だ」と述べました。

また、新しい総理大臣の指名選挙を行う臨時国会をめぐり「野党から要求されて開くというのは虚偽答弁だ。野党側は総理大臣を指名するための臨時国会なんか要求していない。都合の悪い時には要求を一切黙殺しておいて、野党の要求どおりの臨時国会だなんて笑ってしまうし、あきれている」と述べました。

官房長官「首相の出席は国会が決めるもの」

加藤官房長官は、22日午後の記者会見で「議院運営委員会への菅総理大臣の出席については、まさに国会における議事運営そのものであり、国会でお決めになるものと認識している。政府としては、国会でお決めになったことに従い、国会の審議に今後とも誠実に対応していく考えだ」と述べました。