福島第一原発の処理水 海へ放出 科学技術相 IAEA総会で説明

IAEA=国際原子力機関の年次総会で、日本の井上科学技術担当大臣は、東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける処理水の海への放出などの対応について「国際社会に対して、科学的根拠に基づき、透明性をもって説明を継続する」と述べ、周辺国から懸念の声があがっていることを念頭に、IAEAと協力して対応していく姿勢を強調しました。

オーストリアの首都ウィーンで開かれているIAEAの年次総会では、20日、日本の井上大臣がビデオでの演説の中で、東京電力福島第一原発で増え続けるトリチウムなどを含む処理水について、基準以下に薄めたうえで、2年後をめどに海に放出する、政府の方針を説明しました。

そのうえで、安全性を検証するために、今月IAEAの幹部が来日して協議を行ったことなどを紹介し「国際社会に対して、科学的根拠に基づき、透明性をもって説明を継続する」と述べ、検証活動を行うIAEAと協力して対応していく姿勢を強調しました。

また、IAEAのグロッシ事務局長も演説の中で、年内にも日本に派遣する調査団について「周辺国からの専門家も含む」と述べ、透明性を確保し周辺国の懸念を払拭(ふっしょく)していく考えを改めて示しました。

処理水の海への放出をめぐっては、過去のIAEA総会で韓国の代表が懸念を示すなど、周辺国から日本に対して説明責任を果たすよう求める声があがっています。