アメリカ 新型コロナの死者悼み 同数の67万本の白い旗並べる

新型コロナウイルスの死者が世界で最も多いアメリカでは、これまでに亡くなった人たちを追悼しようと、首都ワシントンの中心部に、死者の数にちなんだおよそ67万本の旗が並べられました。

アメリカでは、新型コロナウイルスの死者が世界で最も多くなっていて、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、今月17日の時点で67万2000人を超えています。

これまでに亡くなった人たちを追悼しようと、首都ワシントン中心部にある広大な緑地帯、「ナショナル・モール」では、地元のアーティストが企画して東京ドーム2個分に近い面積(20エーカー=8万平方メートル)に、死者の数にちなんだおよそ67万本の白い旗が並べられました。

旗には家族や友人を亡くした人などがメッセージを書き込めるようになっていて「一生の別れになるとわかっていたなら、最後に会った時にもっと長く抱き締めたのに」などと書かれていました。

旗に見入っていた女性は「大きな悲しみの海のようです。これだけ多くの人が亡くならずに済んだはずです。私も友人2人を亡くしました。本当につらいことです」と話していました。

アメリカではワクチンの接種率が伸び悩む中、感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」の感染拡大が深刻化していて、1日当たりの死者数が再び2000人を超える日も出ています。