酸素投与と抗体カクテル療法 同時に可能な施設を全国に 菅首相

新型コロナウイルス対策で、菅総理大臣は、東京都が新たに設ける「酸素ステーション」を視察したあと記者団に対し、酸素の投与と「抗体カクテル療法」を同時に行える施設は画期的だとして、全国に設置できるよう支援していく考えを示しました。

菅総理大臣は、16日午前、東京都の小池知事とともに、都が中央区の築地市場の跡地に新たに設ける、自宅で療養している人を一時的に受け入れて酸素投与を行う「酸素ステーション」を視察しました。

このあと菅総理大臣は記者団に対し「この施設は酸素の投与と、重症化の防止に極めて高い効果のある『抗体カクテル療法』の2つのことができる。患者の皆さんにとって、これほど心強いものはなく画期的な施設だ」と述べました。

そのうえで「こうした施設を全国に増やしていきたい。政府は、しっかりと応援をさせていただいて、1人でも多くの命を救いたい」と述べ、全国に設置できるよう支援していく考えを示しました。
そして、菅総理大臣は、施設の廊下の壁に「皆様のご尽力に感謝」ということばと、みずからの名前をペンでしたため、施設をあとにしました。

小池知事「国と連携し難局を乗り越えていきたい」

東京都の小池知事は、築地市場の跡地に設ける酸素投与と抗体カクテル療法を行う施設を菅総理大臣と視察したあと、記者団に対して「新規の陽性者は若干、抑えられてはいるが、それでも1000人近い新規陽性者の数字が上がっている。このあいだまでオリンピック・パラリンピックの車両基地があったこの場で抗体カクテル療法を早めに受けることによって重症化が防げる。国と都が連携することで、コロナ対策をしっかり進めていき、この難局をともに乗り越えていきたい」と述べました。