酸素濃縮装置 国が都道府県に貸し出しへ コロナ患者に酸素投与

新型コロナウイルスの患者に酸素の投与を行うための「酸素濃縮装置」が不足する中、厚生労働省は毎月、最大500台を確保し、都道府県に貸し出すことになりました。

酸素濃縮装置は鼻や口からチューブで酸素を吸入するもので、自宅で療養中の人や一時的な受け入れ施設で入院を待っている患者に使われていますが、感染の拡大が続いたことから、全国的に不足しています。

こうした中、厚生労働省はメーカーと調整して今月から毎月、最大500台を確保し、都道府県に無料で貸し出すことになりました。

当面は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域となっている都道府県が、患者を一時的に受け入れる入院待機ステーションや酸素投与を行う宿泊療養施設を新たに整備する場合に必要な台数を貸し出す方針です。

また、自宅で療養中の患者を医師が往診する際などに必要となる分については、来月以降、貸し出しを始めます。

厚生労働省は「今後の感染拡大に備えて酸素濃縮装置が必要な人や地域に行き渡るようにしたい。メーカーにも増産を要請している」としています。