朝日新聞 クマの写真と記事を取り消し 山梨県版などに掲載

朝日新聞社は、12日の山梨県版などの記事に掲載した富士吉田市の景勝地付近で撮影したとされるクマの写真が、実際は過去に別の場所で撮影された写真だったとして写真と記事を取り消しました。

取り消されたのは、おとといの朝日新聞の朝刊の山梨県版とデジタル版に掲載されたクマの写真と記事です。

富士吉田市の人気の景勝地、新倉山浅間公園の近くで、ことし7月30日、登山中の女性がツキノワグマに遭遇し撮影したとして、クマの写真を掲載するとともに記事では登山の際の注意を呼びかけていました。

朝日新聞社によりますと写真の掲載後、社内から去年10月に朝日新聞に掲載された写真と同じではないかと指摘を受けて確認したところ、掲載した写真は女性が撮影したものではなく、以前、長野県から提供された別の場所で撮影された写真と同じものだったことがわかったということです。

このため朝日新聞社は、14日付けの紙面とデジタル版に「確認が不十分だった」として写真と記事を取り消すとする内容の記事を掲載しました。

朝日新聞社は「写真の提供者に確認したところ本人が撮影したものではなく過去に長野県から提供を受けた写真と確認された。なぜ間違えたのかはわからない。再発防止に努めるとともに読者や長野県におわびしたい」としています。

富士吉田市が朝日新聞に抗議

今回の記事の取り消しを受けて、山梨県富士吉田市の堀内茂市長は朝日新聞社の甲府総局長に抗議文を出し、経緯の説明と謝罪を求めました。

抗議文では「新倉山浅間公園は新型コロナウイルスの感染拡大前には年間50万人の観光客が訪れる富士吉田市のシンボルとしての公園だ。今回の記事は読者に危険な地域としての印象を持たせるだけでなく市民の不安をあおる内容で確認しないまま取り上げる姿勢に対して大きな憤りを覚える」などとしています。