「抗体カクテル療法」外来患者への日帰り投与始まる 長野 松本

長野県の松本市立病院で新型コロナウイルスの軽症患者などの治療に使われる「抗体カクテル療法」の外来患者に対する日帰りでの投与が始まりました。

「抗体カクテル療法」は、新型コロナの軽症から中等症の患者を対象にした治療法で、2種類の抗体を混ぜ合わせて点滴で投与します。

松本市立病院では、当初は入院患者だけを対象に行っていましたが、13日からは宿泊施設などで療養する人に日帰りでの投与を始めました。

対象は、おおむね50歳以上の人や基礎疾患など重症化のリスクがある患者で、30分かけて点滴を行い、その後、経過観察のため2時間ほど待機してもらいます。

病院では、1日に最大6人まで対応できる体制を整えていて、日帰り投与の導入で、病床の不足を防ぐことができるほか、入院の負担がなくなるなど患者にもメリットがあるということです。

県によりますと、県内では30の医療機関が「抗体カクテル療法」に使う薬を備蓄し、入院患者を中心に投与していますが、外来患者への投与は県内では初めてとみられるということです。

松本市立病院の中村雅彦院長は「重症化リスクのある人を早めに『抗体カクテル療法』で治療することで、重症化を防いでいきたい」と話しています。