台風14号「前線+台風」で長雨のおそれ 土砂災害などに警戒を

強い勢力の台風14号は、このあと東シナ海で停滞し、今週後半、進路を東へ変えて動き出し、西日本に近づくおそれがあります。

前線と台風周辺の湿った空気の影響で西日本では雨が降っていて、進路によっては、今週末にかけて大雨となるおそれもあります。

「台風+前線」で、過去には大きな被害となったケースもあり、警戒が必要です。気になる台風の進路や防災上、気をつけておきたいポイントをまとめました。

気象庁によりますと、強い台風14号は12日、沖縄県の八重山地方を通過し、東シナ海で北上を続けています。

一時、中心気圧が905ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は60メートルに達し、いわゆる「スーパー台風」と呼ばれる勢力にまで発達しました。

このあと、中国 上海付近まで北上すると、北にある高気圧の影響で、それ以上進むことができず、14日から15日にかけて、ほとんど停滞する見込みです。

気象庁が発表した台風の進路図によりますと、16日ごろから東へ転向すると予想されています。

気になる台風の進路のポイントとなるのは上空の風『偏西風』です。

偏西風は現在、朝鮮半島の北を流れていますが16日以降、南下すると予想されています。

台風は偏西風に流されて東へ進み、日本海で温帯低気圧に変わる見込みで、予想には、まだ幅がありますが、西日本に近づき、風や雨が強まって荒れた天気となるおそれがあります。

「前線+台風」で長雨のおそれ 過去には被害も

九州などでは今後、長雨に警戒が必要です。

九州を中心に、すでに前線や台風からの湿った空気の影響で雨が降り、断続的に強まっていますが、台風が停滞している間も湿った空気が流れ込み続けるため、九州を中心に西日本の広い範囲で雨量がじわじわと増える見込みです。

台風の進路によっては前線の活動が活発になるうえ、台風本体の雨雲がかかって東日本や北日本でも大雨となるおそれがあります。

先行して降った雨に加えて雨量が急激に増えるため、ふだんよりも早いタイミングで土砂災害や洪水などが発生する危険性があります。

平成16年の台風15号は、今回の14号よりも強い勢力で東シナ海から九州の西の海上を通って日本海へ進み、青森県の津軽半島に上陸しました。

四国では600ミリを超える雨量となったほか、東北や北海道でも前線や低気圧の影響で200ミリから300ミリの大雨となりました。

香川県大野原町では住民が自主的に避難していた集会所に、川からあふれた水が流れ込み、親子2人が流されて死亡したほか、愛媛県新居浜市では土砂崩れで3人が亡くなりました。

雨や風が強まる前に 早めの避難を

災害から、あなたや大切な人の命を守るには、状況が悪化する前の避難が大切です。

あらかじめ自治体のハザードマップなどで地域の災害の危険を把握し、お年寄りや体の不自由な人など、避難に時間がかかる人は、雨や風が強まる前に早めに安全な場所へ移動しておくと安心です。

川や斜面から離れた場所にあって頑丈な建物の場合には、自宅にとどまることも検討してください。

特に雨が断続的に降ったり、短時間で強い雨でない場合、災害の危険性が高まっていることに気付きづらくなります。

雨が強まっていないからと油断せず、地元の気象台や自治体からの情報を、よく確認しておくとともに、地域の人どうし声を掛け合ったり、離れて暮らす家族に電話をかけたりして早めの避難を呼びかけてあげてください。