8月の企業物価指数 去年同月を6か月連続で上回る 日銀

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す企業物価指数の8月の速報値は、原油価格の高止まりなどで去年の同じ月を6か月連続で上回りました。

日銀が発表した企業物価指数の8月の速報値は、2015年の平均を100とした水準で105.8となり、去年の同じ月を5.5%上回りました。

6か月連続の上昇で、水準は前の月の7月に続き、2008年以来の高い状況が続いています。

これは、海外で経済活動が本格的に再開し、国際的な需要が増していることにともない原油価格や銅の価格が高止まりしていることに加え、木材やアルミニウム、ニッケルなどの原材料価格も上昇しているためです。

日銀は今後の見通しについて「原材料価格の上昇により、足元では食料品や鉄鋼などの分野で企業が価格を転嫁する動きがじわじわと広がっている。ただ、新型コロナウイルスの世界的な感染状況に原材料価格の値動きは左右されるため、今後の企業物価の動きは読みにくい状況だ」と話しています。